29. 梨くずし(なしくずし)
梨割れの変形で、間に挟む逆三角形の幅を広げ台形にした枘型。梨割れの「逆枘」をあみ出すための中間技として考案されてきました。「梨割れ」の原形を崩して生まれたバリエーションです。類似図案:くづし紋「一崩し」。
正調の完成形にたいして、変形させたモデルを「くずし」と呼び、遊び心や面白さから、意匠を愛で楽しむ気風・流行がありました。
あべくらゆき
木とジョイントの専門家
三十年以上にわたり、「木と人とのかかわり」とジョイントテクノロジーをテーマに、世界中の文献や資料の収集、調査・研究活動を精力的に続けています。相伝されてきた専門技能を伝えるとともに、各国の木材産業・木工現場の新しい知見をまとめ、従来の導入学識に替わる本来のコンテンツを作り直す作業が続きます。木の総合学研究の成果を順次ブログで記載、公開しています。
優れた世界の専門図書の収蔵とともに、多くの国内樹種大径木を研究サンプル購入。実際に切り分け、長期ナチュラルシーズニング・木守り観察中。樹体内科では、今までの木材技術、コモンセンスが覆る再発見があります。次世代の高度な木の専門職のためのプロジェクト、修援・レクチャーを引き受けます。
木の内科・メディカルウッドワークス、マテリアルトリートメント、トレーサビリティー手法など総合的な学識と高度な技能をもつ「木の専門職」をめざす人に道を拓く、新しい領域の科目を準備して適時、脚を運びます。
オファーをいただき、日本と世界各地の、自治体・企業・行政・教育機関・美術館などで多数の講演や連携作業を行いました。メディアへの寄稿のほか、「木とひとのかかわり」をテーマとした講座イベントや、展覧会・シンポジウム・セミナーの企画とプロデュースにも積極的にかかわります。
■ 詳しい経歴
『木と人間の関わり』展1985(主催:日本デザイン学会) >
國政流組手イノベーションと門外不出の秘伝。木のジョイントシステムの研究から変形枘・逆枘の系譜について、雛形・作品の制作を写真と図版・立体図とともに13代相伝を解説しました。2016年5月発行 B5版 p.104。ご購入はこちらからPurchase here
初版は完売しました。第二は、未定です。20200626
「ブナの森から」犬塚 勉 1988年作 F30号 第四回多摩総合美術展大賞受賞作品
http://kurayuki.abeshoten.jp/collection
蔵書コレクション『Design from Scandinavia』と、水谷彰男作の版画を掲載 – 2013.5.28
Crafts Fair Matsumoto 開催・運営支援と出展記録 1985 – 2016
①クラフトフェアまつもと」1985、始まるその前から
http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/1049
②クラフトフェアまつもとの1987年のブックレットに寄稿した記事、「ニュークラフトムーブメントを展望して」を掲載 – 2013.5.16
大和合神社のお舟祭りに2017年の御柱祭取材を追加
御柱祭20170429
ブログをはじめました – 2013.5.16
重要基本工具「ケヒキ」「ケガキ」の原形ルーツ_進化を辿り室町時代中期から20世紀末まで|「計曳ケヒテ」「界引ケヒキ」「卦引」「罫引き」「毛引き」| 13代國政のケヒキ自作揃い ハンドツールジャパン−36|楔締め_木のジョイントシステム-34
2021年1月13日(水)
簡略し雑になった斧の厄除け・安全祈願マークのルーツ|北斎画に描かれた斧の神紋、ミネバリ伐採現場に見る木樵空師のロープワーク|怪我・災難事故を呼ばない神聖な形に作銘・ブランドマークを打つ錯誤道断|斧鉞考・続 ハンドツールジャパン-36
2020年12月24日(木)
日本型割り斧(割りヨキ)とスエーデン北欧型割り鎚の際立つ違い|木の材質、体型と動作姿勢、鍛造技術、民俗的伝統から決まる形、柄据え・楔締め、研ぎ直しまで|斧鉞考 ハンドツールジャパン -35
2020年12月20日(日)
閑話休題 ロットリング新品インキ_ドロドロの巻
2020年12月19日(土)
針葉樹と広葉樹では逆の抗体・材色の分泌_材質を造りだす生命維持の仕組みを究明|分泌源・取り込み・吸収_冬目年輪肥大に現れる上下逆方向|地表出現から200万年、見えない樹体内の異質の動きを明らかに Insight 木の内科-77
2020年11月30日(月)
卒業したら学校おさらばではない「森林系大学」への世紀末アプローチ|「木の総合学域」を取り込む高等専門校の設立準備提案の骨子 1996 |岐阜県立森林文化アカデミー実現過程のインキュベーション記録| 「木と教育」「木と政治」−1
2020年9月25日(金)
木の大学講座 講義記録-2. 第四期1989年|枝打ち卓越技能者・木登り世界チャンピオン山本總助の森林育成・管理手法|多能工先達が構築した「良質材を造る枝打ち技術」現場で使える育林テクノロジーの普及指導は、日本林業に多大な貢献を果たす。
2020年9月14日(月)
木の大学特別講座2020 孟宗竹・新月伐採里山伝承フィールドレクチャー(予定)| 十月の新月に伐ると虫がつかない。|闇夜の日の竹取り物語 まばら参観・相伝
2020年9月4日(金)
広葉樹の抗体・材色分泌中枢をつきとめる|生薬キハダ内皮剥ぎから一年目の株・根元の抗菌バイタルサイン| 森一番のファーマシー「キハダ」の見えない生命維持力を明らかに|メディカルウッド考-続 Insight 木の内科-75
2020年8月24日(月)
「木」が「木材」へと形を変える過程を診る|長期自然乾燥で「木を寝かせる」木味がよくなる養生「木守り」の相伝|オーガニック成分の「熟成・富貴化」初考|気が付かないことを、知らないものを明らかに 木の内科 -74
2020年8月4日(火)
忘れられた香木 「もみ・つが」|檜より強く、秋冬目がまさり、通直に肥大成長する代表的針葉樹ツガ |狂い少なく、木理・材色を主張しないネイティブ別格。腐朽に耐え 放散微香はノーブル Insight 木の内科 -72
2020年7月14日(火)
閑話杞憂題 針葉樹の枝葉抗菌微細放散成分 HINOKI VIHTA ・姫子プリンセスパイン木香でウイルス退散を
2020年7月14日(火)