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木材面にでる有機酸・アルカリ成分等は「変色・汚染」とされ、樹種により固有のタンニン類・生命維持分泌成分が異なり、樹体を護る生命維持物質の蓄積が材色を形成|Over turn wood-pollution of organic acids and alkaline damages from wood-finish into the protective secretion and beneficial ingredients.|生成・分泌される抗体・防御物質の微細放散により人体も感応_体の自然を取り戻す有益な樹性として再考します。木の内科 -132

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

学生時代の塗装学実験教科資料に、木材の素地調整「変色・汚染」実験研究データがありました。読み返すと、タンニン含有量・含水率・汚染の程度から呈色反応が明かにされています。「素地の汚染」ではなく、転じて返し診れば、樹体を護る抗体・防御成分の現れでした。

この 50年前に「変色・汚染」阻害する要因とされたものは、「木」が自身を護るために生成・分泌する抗体源・防御化学物質であり、変色・化学汚染を樹種固有の生命維持分泌物の働きとして捉えることができます。静かなる酸化・還元_色素重合、常温の化学変化が進みます。

材色=ケミカル物質_肥大成長と共に、材色として辺材から芯央に蓄積され、色の変化は化学反応によるもの。自然素材は、ゆっくりと経時変化を辿ります。

●本稿のコンテンツ :  既往の研究参考資料(リメイク)

① 各樹種のアルカリ汚染の程度 色 及びタンニン含有量 汚染の色

② 鉄汚染の発生と木材含水率 木材pH/関係湿度 含水率 汚染の有無

③各樹種のタンニン含有量と鉄汚染 針葉樹・広葉樹比較

④ 各樹種の酸汚染の程度とタンニン含有量

「木材の変色〈化学汚染〉とその防止」 抜粋 / 作表及び色別

内外木材工業(株) 研究室 武南 勝美

配布資料:千葉大学木材工芸科講師斎宮武勒・木材塗装学 実験資料  1970

「財団法人日本輸出雑貨センター 生産技術講習会配布資料」

以下、原本の抜粋_デジタルリメイクです。

❶ 各樹種のアルカリ汚染の程度 色 及びタンニン含有量 汚染の色

汚染の程度_強・中・弱|

色調:鶯色 駱駝色 灰味黄茶色 代赭色 鈍橙色 赤褐色 灰褐色 白茶色 コルク色 象牙色 枯草色 煙草色  ※ 表組に色分けを挿入しています。表組みに被せた各色調は、近似の伝統色名です。

水楢・沢グルミのアルカリが強く、桐・イタヤ楓・朴の木・ブナと続き、針葉樹杉・檜・赤松が低い値。

❷ 鉄汚染の発生と木材含水率 木材pH/関係湿度 含水率 汚染の有無

❸ 各樹種のタンニン含有量と鉄汚染 針葉樹・広葉樹比較

❹ 各樹種の酸汚染の程度とタンニン含有量

強い汚染度:イタヤ楓・檜・杉

中程度:真樺・朴の木・沢胡桃・イタヤ楓

弱:桐・谷地タモ・水楢

・栗は、タンニン成分が多く、計測値は未記載_鉄分に激しく反応し、木肌は瞬く間に黒色酸化鉄を被ります。

・タンニン含有量が多い樹種の汚染度は弱く、ブナ・針葉樹は強い_タンニン以外の材色成分が耐性にも影響すると考えます。(学生時代、ブナ無垢材は化学藥品耐性があると教わりました。)

更に、木材質に含まれるタンニンと反応する色調を観て、含有成分を識別し特定する比色法が樹種固有の分泌物質を明らかにすることができます。数値を読むと、含水率・自然乾燥により変動しているので酸化したり、活性が失われ、組成も動くことを読み取れます。

自然生物素材を養生すると落ち着き、寝かせて長年熟成すると「木味が良くなる」ので経験的に材質に変容を理解してきました。

  50年前に「変色・汚染」阻害する要因とされたものは、現在、木の内科所見では「木」が自身を護るために生成・分泌する材質に備わる化学物質であり、変色・化学汚染を樹種固有の生命維持分泌物として捉えることができます。実験データは、重要な意味を示唆しておりダメージや阻害ではなく、抗菌防御や治癒成分の作用であると視点をかえました。

言い換えれば、木材のもつ抗菌・防虫力、保存性能・遮音遮熱、紫外線や電磁波吸収、衛生藥用、更には色染剤に利用される多くのメリットがあり、再生循環する恵みで地上の暮らしが持続し、整うのです。

この研究報告は、タンニン含有量による影響度を示しますが、他の有機物や微細金属、樹種固有の生成分泌物は次第に明らかになるでしょう。

1970年、授業の配布資料は、湿式複写でした。写真は網点をかけ、透過原紙を載せて感光紙に文字が浮き上がる「青焼き」です。現在のプリンターインク・トナー方式は鮮明ですが、小職が小学生時代に体験したアンモニア還元ジアゾ青焼きから、現在のコピー印刷技術の発達は機材更新に追われる目まぐるしいものでした。

※ 作表リメイク 協力:Round /Maruyama Satoko

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木の総合学研究2025   「木材の化学汚染・変色から辿る抗体・防御分泌作用」「抗体・生命維持物質を解明するタンニン呈色反応」

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