ミュージアム・ケース

日本の伝統的寸法体系 [ 尺寸 ]「箱割り」から生まれる、新しい展示兼収納用箱体を創作。

組み手は「天秤」、江戸期の寸法とし、展示が終われば直ぐにしまうことが出来るように設計した箱体。傾斜型の展示台と分割した一方を反転すると収納容積を大きく出来る二通りの使い方・転用ができる構造。


3分割した中央の中子は一寸幅、印籠(嵌め合う部分に溝付き)落とし。天地1寸-2寸の組み合わせ。上端3寸・下端5寸幅、高さ1尺5寸 x 幅2尺の箱体。収納物に応じて箱の外形を変えることが出来るこの基尺(モジュール)の整合的なフォルムは、意外性と箱割りの新しいデザインを感じさせる。

平成九年 第二回削ろう会・武生大会にて展示。

箱割りとは

伝統木工技術箱体を作るときに、枠と天板と地板を先に接合して箱体をかため、蓋となる位置で鋸挽きして分割する工法。箱蓋のズレがなく、ぴったりと収まる。

仕様

サイズ:  1尺5寸 x 2尺 x 5寸(3寸)[450(H) x 600(W) x 150 / 90(D)]

制作年:1997