10. 内天秤の逆(うちてんびんのぎゃく)

内天秤を両側に配置した逆枘。一旦組んだらたら外せない構造で、墨付・挽き込み・鑿切削まで正確な作業が必要です。

枘型を板材にマーキングする「墨付け」は、両方の板材に直接型どり、寸法をうつすことができません。実際には見えないカットライン「虚墨」を想定して挽き込みをします。極めて墨付けの難しい組手。

分解出来ないインターロック構造。仕上がりが45度の留め形になる強固な「内枘の逆枘」。修復には、表面からわからない、分解出来ない構造ですので、内側の鋸挽き込み溝端等を見て内部構造を判断します。外見は、「上端留め」化粧仕上がり。外見は、普通の「上端留め仕上げ」ですが、非常に手間のかかる技法のひとつです。