31. 小菊(こぎく)

小菊の花をモチーフにした枘型。江戸時代の生活文化の中で「菊」作りのブームに影響を受けて創作された組手です。見た目に清楚な美しい雰囲気があります。この立体図イラストでは横組みの仕上がりですが、起こすと花が立った形になり、斜め枘を花びらに見立て、茎の部分を表す繊細な線状の「小ひび(0,9mm )」が3枚はいります。

挽き込みは、胴突き鋸刃のアサリ幅を調整し、均一・通直(0,9mm )に挽きます。この組手には、一分五厘(約 4.5mm)の幅に6枚の挽き線が入り、繊細な花びら形を綺麗に仕上げ、枘の欠損を防ぐため木口に「はな付け」をします。