「木」とともに生きる「木」と環境デザインの目樹木調査環境

高圧送電線電磁波にのけぞる赤松林樹姿 鳥獣保護区樹木のダメージ・苛酷な被圧反応から見えてくるもの

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

中信北信特別高圧線 154,000V 目には見えない高い磁力線が発生しています。隣接の立木は電磁波を感応して、苦しいので離れようと北側に仰け反り、送電線にそって忌避樹形となりました。50年を超えるハイ電場のジワジワ苦難の変形、のけぞりの松並木です。

高圧送電線は、山中森林内では伐り開けるのでわかりにくく、高圧送電線の影響が目に見える稀少な平地林スポット。直下には人家ができました。電磁波が溢れる信じがたい光景です。

工業団地造成時に緩衝樹林帶として残した一筋の赤松林、後年、桧若木が少し補植されています。

人間は住むことが出来ない強い電磁環境で樹木はストレスを感応、動けないので長年の電磁波の影響を樹形で端的に示しています。200m 離れていれば安全とされますが、電線から20数メートルほどの道路側から三本目まで枝葉変色と樹皮に傷み爛れがあります。

  

この赤松自然林には、近隣山間部の著しい松枯れは見られず、昆虫たちも電磁波帶には寄り付かないと観ています。「立木生長樹体への電磁波影響に関する研究」は、人体への作用が十分に解明されない内は、まだ手がつかない重要なテーマ。電磁遮蔽にも関心があります。

古代から生きてきた樹木が、長年電磁波を浴び続けると耐性変化がおきると考えますが、木の内科としては細胞レベルの変異サンプルを診ることができれば、とても有り難い。保存林の衰弱が続き、隙伐が近いので樹体内を診る元木から三番烏まで二本ほど玉切り板します。伐期はいつ頃でしようか。景観保持、粉塵遮蔽、騒音・微粒子吸収、空気浄化をにない、赤松さん達には、お気の毒、痛み入ります。

因みに、鳥さんの姿はありませんでした。半世紀にわたる木特な研究アプローチナノ「のけぞりの松」

*広丘鳥獣保護区域 (長野県林務課管理地)長野県塩尻市広岡野村 R20際   中信北信特別高圧送電線・塩尻変電所近く 20161029 ABE

 

ⓒ2017 , Kurayuki Abe

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木の総合学研究 2017-2019  「高圧送電線電磁波の赤松林木忌避」「木と電磁波被浴反応」

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