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合歓の木も仰け反る国道路側帶 静かに眠れず美しい花は短く佐久平 ストレス順応切ない樹形 R142
「ネムノキ」は、エキゾティックな花ビラをつけ、妖しくはかなく美しい。珍しい並木は道際で動けず、大型トラックにぶつけられたくないから、自ずとよけるのけぞり姿勢で20年。樹幹は拡がり伸び、危険を察知して徐々に曲がりくねります。風圧、騒音、衝撃に感応して。
夜になると葉脈が閉じるので、眠りネムの命名。繊細で美しくふんわり花は好感度の高いイメージですから「合歓の郷」「合歓の木医院」「カフェ合歓の樹」など施設ネーミングに好まれて使われてきました。少しセクシーな意味も秘めています。
マメ科で土壌を肥やし、樹幹は拡がり、日陰を造り、花葉樹皮は漢方民間薬になりました。エレガントな修景・招福樹です。
夏、7月末に合歓木は開花します。20150729ABE
佐久市根岸付近 国道 R142 短い距離ですが珍しい道路並木が続きます。水気がない坂では樹勢が弱く、立ち枯れ、衰弱・腐枯れもありました。道路管理は難しい様子。毎年ここを走行していますが、花見に歩く人の姿はありません。田園風景にマッチしていますが、合歓の木サンもおちおちしていられず、ストレスも大変です。
ネムの樹は、川筋や人里近くにありましたが、最近では庭木景観樹としてはめっきり少なくなりました。風土記・花樹には登場しますが、伐採に巡り合わさず、材質や固有の性格について専問的知見もわかりません。幼い頃、川遊びの帰りに、葉を手指にこすると汚れがよく落ち、ブローチ・花簪にした記憶があります。ネムの木は、眠ると葉がしぼみ垂れます。大木はなく,サンプルもママにならず、木の内科は手が空いてきました。
ⓒ2017 , Kurayuki Abe
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木の総合学研究2017「街路樹のストレス変形」「合歓の樹花」「並木樹景」