「木」とともに生きる「木」と芸術自然の造形

「木」のアートオブジェ作品 Barbara Altrego Basel 1989  詩情あふれ、どこかコミカルな夢想のいきものたち 「ウエパユ」は感性を蘇らせ、くたびれた心を癒やすカルタシス。

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

BARBARA ALTREGO OBJEKTE  バーバラ  アルトレゴ オブジェ作品展  15.April 1989 – 29. May 1989      Galerie Riehentor   Basel  Swiss

メッセージから

私のオブジェ作品は発見から成り立ちます。
ランニング中の時間に異形をみつけるのですが、すべて森やビーチでの収集物ですから、材料価値のない宝物なのです。

一部は、不思議でどこかコミカルであり、それぞれ由来・歴史をもっています。
人は自身の過去の体験から何か特別な、ユニークなものを見出します。
未だ解き放されていない天性の多くの物事が私にやって来て、そこから自分の手で作成することは、それ自体が不思議なことなのです。
ずっと以前からではないにせよ、残されてきたもので
長い時間の旅を必要とし、到達したものと私は考えます。

何度も自分の中で格闘し、創造を試みます。
それは決して偶然ではないと 感じますし、抜け出てきたものはセンスで感得できたものでした。

後になって、再三気づくことになりますが、それらは物事を話し出し、現実に更に良いものが生まれ、心性や表現だけではなく夢想も顕すことができ、望まれた姿となりました。

Barbara Altrego

Monstre bleu  ブルーのモンスター 1988

Geborgenheit   保護されしもの 1986

Photo. Kurt Wyss Basl

Hirngespinst    幻想のいきもの 1988

 Photo. Kurt Wyss Basl

森の精

個展会期中には、バーゼル自然史博物館で「Waldsterben 森林枯れ死展」が行われていました。

ドイツ・スイス国内の酸性雨公害の広がりは、大きな森林破壊が起き、深刻な社会問題となっていました。森林科学の評価はさがり、森林環境保全と管理手法が大きく動いた時代です。

森の妖精とも表現できそうなオブジェ作品が展示されたのは、この環境問題への関心の高まりと同期しています。

自然素材の秘める天性の造形素を発見し、オブジェに仕立てる瑞々しい感性と芸術家の眼差しに感動しました。

小さなバーゼル市内のギャラリーにて  1998年5月6日 ABE

(撮影記録の紹介はギャラリーオーナーの承諾を得ました。)

*ウエパユ:「 ウイット・エスプリ・パロディ・ユーモア」新しいアートクラフトの扉が開いています。

 

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木の総合学研究 2018  「木」のアート・オブジェ作品

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