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フルーツウッド梨の木(赤)鮮明な抗体分泌_生命感血気溢れる材色、芯材赤身は活きている。| The blood cored J-Pear wood red,noble and fine quality textured with elegant grain,vital and comfortable materials.|緻密木肌・美質材の気品 木の内科-115
梨の木(白)に比べ、堅く緻密で人肌色気あり_滋養・藥用とされた医食同源の果実から、緻密材質の利用_赤木の招福樹、変成木理のアートクラフト、好感度快適素材として役立ちます。梨の木には、芯央色・材質・皮層が異なるものがあり…
里山からすっかり消えてしまい、この人肌良質材に出会うことはないナシでしょう。
本稿のコンテンツ:
① 梨赤の木理・材質について
② マテリアルトリートメント・養生_柿渋全面、元末に割れ止め塗布
③ 抗体・材仕色の分泌_入節元・端節ハブシの動き
④ 黴・虫喰いを防止する柿渋塗りで内部ダメージ・色変をチェック
⑤ SPALTED WOOD 腐朽変成部質木理
⑥ 樹性・物性評価チャートダイアグラム
⑦ 梨に関する史料
⑧ 梨の種類、用途・性質
❶ 梨赤の木理・材質について
中杢 芯央 自然乾燥2006 – 2024
❷ マテリアルトリートメント・養生_柿渋全面、元末に割れ止め塗布
柿渋塗布には。抗菌・収斂、紫外線保護作用があり、植物が身をまもるフラボノイド、ポリフェノール酸化防止作用と同じ成分ですから、材表面を保護すると共に、同じ木の分泌生成物で素速く浸透します。養生寝かせ_材質の新鮮度が持続しています。
❸ 抗体・材仕色の分泌_入節・端節細部
震央から枝元への抗体派出_凝集材色
中間の抗体分泌源 端節ハブシ
❹ 黴・虫喰いを防止する柿渋塗りで内部ダメージ・色変をチェック
柿渋浸透塗布により樹体内部の様子がハッキリ_抗体の動きや材質変動を診ることができます。
柿渋は、タンニン化合物ですが、ポリフェノールと同じ化学物質ですから、材面を保護して虫・黴びを防御することができます。天日紫外線・風雨曝しでは3年程度の効果が持続しますので、経時変化を観ながら養生します。
この梨木や先述のホウの木分泌中枢のように、材色・抗体の揚配ヨウハイ、変動をみれば活発な生命維持活動を持続していることが判ります。血気溢れる鮮明な芯央が現れます。入節・枝元は、立木が伐採されても当分の間は、抗体材色・樹脂が分泌されつづけ、バイタルサインが残ります。針葉樹イチイ、ビャクシンと本赤樫、梨赤が赤木類になります。
赤木類:専門教科の「林学・木材学」では、「芯材赤身は、活動を止めたり、枯れ死した組織」と教えてきました。抗体の動きは、抗菌バリアに顕れ防御に忙しい。滲出・波動を起こし、転移が連続します。
❺ SPALTED WOOD 腐朽変成美質木理
スポルテッドグレインは、欧米のクラフトマン・楽器メーカーが賞揚します。
日本国内では梅雨期に黴びつき、湿気が多い風土では黴び由来はあまり好まれません。
芯央赤身の削り華_オガコは血色
国産樹種のなかでは数少ない赤木の代表格です。芯央赤身が強く、紅白は縁起ですが、血色は好まれることが限られ、染色材に成りません。
微生物防御や抗菌力があり、生命維持のために分泌されるポリフェノールですから、人体への好ましい影響を調べています。
洋梨 Pear
フルーツウッドの最高材質_高級な調度品に使われ、美味しい果実樹として多く育成されています。人頭形の果実は、ドイツでは墓樹によく見掛けました。
❻ 樹性・物性評価チャートダイアグラム
❼ 梨に関する史料
「具木名 」に「梨」あり
室町時代1648年 筆記本「新撰類聚往来」108樹種を記載
三次市立図書館蔵・デジタルアーカイブス2020
・「和漢三才圖會 巻第八十七」 山果類「梨」
(寺島良安編纂_江戸後期正徳二年1712)
地方の樹種、藥用樹の利用を解説。
❽ 梨の種類、用途・性質
梨の種類は多く、固有種名が記載され、漢方療法藥用の解説があります。梨ナシは、江戸市中では、縁起をかついで「アリの実」と言い替えました。梨の栽培品種は多く、改良が重ねられ、最も身近で味わえる水菓の和フルーツです。山梨は、漆のように人里近くに生育して、山中では群生せずまばら。人恋し木です。
杢材加工利用は、文房具・櫛・木地細工・器具材等。洋梨材と比べての震央材色が狭く白太太り、楽器・装飾材には向かないプレーンな木理です。框・炉淵などの枠縁、フレーミングには衝撃吸収・焼け焦げ耐性があります。
因みに、梅・杏子・李・林檎・枇杷・柿・棗・梨 さんは、緻密で美麗な木理が多く材質に貯め込まれる糖質が虫たちを呼びます。栗・オニグルミは、タンニンが多く渋い。葡萄の木は、樹幹にワインの香りがします。山ブドウの幹芯は、甘汁に黴びがとりつき、腐ります。この梨赤は、あばれず、割れ汚れ痛み少なく、木香は僅かで苦みは少なく、温厚な性質です。
ⓒ2024 , Kurayuki Abe
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木の総合学研究 2024 「梨の木 赤の抗体分泌・生命力バイタル」「梨の木の医食滋養・薬理効果」「フルーツウッドの美肌好感度木理」