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橡の全方位志向性_枝張り・全盛密花序の製蜜タワー・粘着防水・防寒被覆する賢い冬芽蕾み|An amazing nature of the TOCHI J-horse chestnut , defy conventional wisdom in all directions growth with high vitality.|旺盛な生命力を発揮する進化樹性 木の内科 -125 続々後
前稿に続きます。
本稿のコンテンツ:
⑬ 全方位志向性枝張り・自由樹形
⑭ 大型七葉脈
⑮ 満艦飾の花序・結実成ナオリ
⑯ 旺盛な発芽・実生
⑰ 春まで無事の枝頂蕾み_冬芽の粘着分泌物の防水・防寒被覆、鳥虫寄せ付けない冠
⑱「栃の王国」プロジェクト現場見学案内シーン
⑲ 橡の樹性・物性評価 チャートダイアグラム
⑳「トチノキ」樹名方言
㉑ 橡の木史料 「山果類」
⓭全方位志向性枝張り・自由樹形
「仁王」と名付けた大樹_太腕や象鼻のイメージ
橡の王国では、それぞれ自由な樹形で周りを被圧しない孤高の存立。
あらゆる方向への枝張り_日光を受けるための自在な伸長
⓮大型七葉脈
「七月下旬、橡の葉が赤くなるものあり、オレンジや朱がかった色のものがある」戸隠表山の根・山麓での観察「 草木覚え書き」宇都宮貞子著 1972
橡赤の芯央材色は、この葉色素が吸収され蓄積したものと思料します。
⓯ 満艦飾の花序・結実成ナオリ
象の歯のように順繰りに並び、連続揃い咲く蜜源製造部タワー
⓰ 旺盛な発芽・実生
晩秋から雪に埋もれて冬越_春先に発芽します。森の小動物・虫たちのごちそう。
中身を取り出し、水ズケすると泡立つので、子供のシャボン玉遊びにする伝承もありました。アクは強く、苦くて食べられないデンプン質ですが、複雑なアク抜きで山人は橡モチにしてきました。
⓱ 春まで無事の枝頂蕾み_冬芽の粘着分泌物の防水・防寒被覆、鳥虫寄せ付けない冠
飴をかけたような葉腋ヨウエキで春まで被覆され、ベタつき・撥水し、虫や鳥・人が食べられない成分のようです。
⓲「栃の王国」プロジェクト現場見学案内シーン
⓳ 橡の樹性・物性評価 チャートダイアグラム
木香の微細放散が少なく、材質の変形が少ない性質は、清浄で狂いにくい安定した材質という良性のもの_評価項目の段階では、善し悪し逆になり、人間には好ましい効用になります。
各素質が全体的にハイレベルで劣るものがほとんどない_菌類・虫除け抗体分泌、抗菌力が優れ、実生も強く、生命力が漲る樹性は、約17万年前からの現世代から地上に現れた後発進化樹という印象です。ニューモデル大型樹木と見立てることも、あながち間違いではありますまい。
⓴「トチノキ」樹名方言
おおとち・くわずのくり・だいしくり・とじ・とちぐり とちぶのき・とちねんぽー・ドングリとち・ほんとち、etc. 23事例 栗の実のイメージが多い。四国・近畿・中部・東北地方が多く、北関東・北陸越中は採録がないので自然食や大木が少ないのでしょう。また、建築や民具につかわれた山里の生活文化圏も限られます。(日本植物方言集成)
㉑ 橡の木史料 「山果類」
「和漢三才圖繪 巻八十」江戸時代中期 橡の実は山里の重要な保存食料でしたので、山人は谷筋の立木を伐らずに大切にしていました。秋の橡拾いが暮らしを助け、薬理作用があり、有用な資源木_薪炭・刳盆、栃餅作りの調査研究も多い。栃・栩・柞・杼が使われ「栃」は俗字。
奥会津地方の大木群を尋ねる森林体験と大木伐採・製材見学が毎年行われてきました。全ての記録ファイルを残します。
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木の総合学研究 2024 「橡の木大全_枝葉花蜜木材利用」「圧倒的な存在感で際立つ生命維持力_倒れず割れず崩れない長寿命樹」