クラフツマンシップとクオリティを実感させるデンマーク椅子座編み Illums Bolighusインテリア売り場初の職人ライブ実演 1975
阿部蔵之｜木とジョイントの専門家
ワークショップの現場手仕事を魅せ、ハイクオリティを実感する百科店売場実演 DFQC 認証導入後の有名デパート実作プレゼンは、クラフツマンシップをアピール。ハンドメイドクラフト製品がデザインを牽引していた1974年5月のコペンハーゲンは店も客もホコリをいとわず＿いや、ホコリ高き現場を知らなかったのです。
デンマークイス座編み・組立サンディング製作ライブ実演 卓越職人に聞く
J.L.ＭØLLER DK-HØJBJERG
Illums Bolighus,Copenhagen , the third floor 740507 ABE
面取り盤・コッピングマシン・太枘ボーリングマシンで加工したフレーム部材をアセンブル
手作業で仕上げ。後奥は、照明器具売り場がみえます。
デザイナーから製造へシフトしたMøller の名作タイムレスデザインチェアー。
Chair No.75 他 Design: Niels Møller 現在も製造中です。
平型Metal Spork shave、木鑢、厚手の研磨布、隙間定規＋ペンチ＋ペーパーコード切りニッパ＋ドライバー＋玄能＋ブラシ
奥にはイス強度耐久試験装置
家具メーカーがPRのため、コペンハーゲンのデパートで職人技を実演披露をはじめたときの様子です。
ダイニング・インテリアファブリック売り場の隣に工場からそのままワークベンチや機材を持ち込み。
特設ではなく、演出もなく、全作業を見せるリアルな雰囲気でした。削り屑は散らかりホコリだらけ、閉店後は売り場主任が大変なんだとおじさん。目を白黒させていました。家具世界で初めての売り場実演です。
伝統的工芸品展ブースでは手先の仕上げ作業を見せますが、清潔でさわり見世物では、本当の迫力が伝わりません。製作者が品質を物語り価値を伝える手仕事の世界。純良な素材もさることながら、現場の説得力・実作作業が人をつき動かすのです。機械工業生産化は、現場の物作りの感動的な姿を消し去ります。
美を奏でるのは、音楽家だけではなく、手仕事のベテランもプレゼンテーションや演奏しているのです。トーンやリズムを運び、工芸世界でも洗練された手際から、美しい調べは生まれてきます。
ペーパーコード手編み
座編みの技能・センスは裏面に現れます。
ペーパーコードは、シャープな直材の座枠に編むと硬いフィーリングが残り、編みの手触り感触が消されます。R面取りフレームは、リッチな雰囲気に仕上がります。30年使用して、ペーパーコード編み座の擦れ痛みも少なく、ワイドな座面は面取りと内裏テンションロッドなど長期へたれの工夫を。特注和紙コードは和風のスタイルを発散、新繊維素材が編みとデザインを拡張する好例です。座編みは、使用頻度が高く、お尻の圧迫を適度に分散。同時に湿気を逃がして摩擦にも強く編み直せば更に使い込むことができる優良長持ち素材です。
・J39 – BØRGE- MOGENSEN 1947 – 1997 50th Aniversry Model by
Kuvist Møbler A/S Denmark 1997年製作 Beech -2015、18年使用)
・PP63 in ASH/ Paper cord Design by Hans Wegner1985,PP Møbler DK 1981年6月制作品（24年使用）
・水目ハイスツール 2003年特注型 和紙混入コード（5mm）編みベテラン 金澤図工 穂高町 金澤知之作(12年使用）
・水目スツール 1999年 AQ特注型 和紙コード（5mm）編みベテラン金澤知之作(16年使用）
＊Danish Furnituremaker’s Quality Control 1959
ⓒ 2016 , Kurayuki, ABE
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木の総合学研究 2015 – 2019 「 Craftsmanship and Technical Presence 」「手仕事の技・クオリティを魅せる実作」「現場職人が表舞台売り場に出るライブ実演の始まり」
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