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「極大・大玄・小玄・豆」名鍛冶 幸三郎作玄能 別格ミュージアムクラス に「柄物」卓越異能 柏木 圭 の白樫柄付けアートワーク2004  ハンドツールコネクション-11

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

「鉋裏、玄能をみればその人のスキルと気質がわかる。」

玄能の傷み方で現場タタキ仕事が多いのか、精密で綺麗な手仕事をしてきたのか一目瞭然。仕事にあわせて使い別ける神経の行き届いた工人ならば、損耗が激しい道具にもその性格が顕れてきます。たかがトンカチ金槌にも機械量産物から鍛造手鑢仕上げ・実名打刻の至高作品まで、性能の差異、品格の別があり、使い勝手や手仕事の質を左右します。道具を弾奏するかのように、作業姿が美しくみえることも才能の一つではないかと思いあたりました。はめほめは。

名作刃物道具を所持すると仕事意欲が膨らむインターラクション

同じ鉄の塊じゃないかと言う向きには、丁寧な鍛造手鑢磨き仕上げのクオリティを到底理解出来ないデリカシイを備えています。刃物は人の手の延長ですから、癖や性格を帯び、鉋鑿玄能鋸は他人が使うと調子が狂うので、他人には使わせたくないもの。タタキハンマーとは、全く違う造り。制作者実名幸三郎銘入りは、道具店頭では別格の「作品」扱いでした。

優れた名品を持つだけで嬉しく弾み、なんだか自信がついて仕事ができそうな気になることも確か。技能心理は、道具刃物の性能にも影響され、手は動き、背中を押されるのです。

 

当時、既に業界で名を馳せていた三条の名工鍛冶職人の作品は、1994年本所の刃物店へ注文して一年ほどかかりました。絶頂期の手仕事です。値段は、サイズによりますが、当時人工の一日二日分以上、工場量産品の十倍位。
極大・穴堀り用205匁から小玄能 23匁まで八衆。白樫木柄は、最上のネバリ材質50yrs. 960301 追柾です。枘穴大工職は絶滅しましたので、極大はもう見ることがないでしょう。

■高精度「ひつ」は木殺し・タタキ込めず、極微ブレ・ビビリがない。

柄モノが抜群の確かな木工家に依頼して仕上がりまで2年、鋼も落ち着き、足かけ10年目で完成いたしました。13 June, 1994  –  3 Nov., 2004
白樫は、素性のよい極上モチ樫材。木殺し側「丸」と扁平「平」の握り面取りで使い別ける整形プロフィール削りです。
柄を仕込む時、玄能の頭の装着穴「ヒツ」の下端を鑢で面取りして、木殺ししてタタキ込みますが、幸三郎のように精度が高いと無理な仕込み方です。

それぞれのサイズなりの無理のない使い方をすれば、楔打ち無しでも抜けることはありません。50匁以下の小玄翁は、柄先寸法が細く、「ひつ」仕込みは少し難しい。現代アートを下敷きにしている木工造形家は、「柄物」にかけては美相別格の手触りを削り出してくれマチス。揃いで実測してみると、ハードな地金材質感をソフトな地肌で仕上げ、重さを感じさせない。黒肌は目に負担を与えず疲れない。全周R面は、空気の抵抗をさげ、「反り」は動きを誘う。

手鑢の見事な痕跡が分かります。斧(テヲノ)柄と刃を挿入する口を「ひつ」と呼ぶ。 漢字体は金偏に凶、若しくは、「恐」字の脚部を「金」。文政10年 「和漢船用集 巻 十二 」に記載あり。

両口玄能

両口玄能頭「木殺し(反り)」と「平面」

① 770g  205.3 匁  (極大・穴堀り用)
② 675g  180 匁 (大玄)
③ 454g  121 匁  (中玄)
④ 306g  81.6 匁(小々)


⑤ 246g  65.6 匁(豆玄)
⑥ 171g  45.6 匁
⑦ 121g  32.3 匁
⑧ 88g  23.5 匁(極小)

■両口玄能の呼びと目方 (昭和29年)

・豆  60匁

・小々 80匁

・小 100匁

・中   120匁

・大   150匁

・大々180匁

・極大200匁

更に、特殊な鉋台打用400匁  ヘビー級1.5kg がありました。

 

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木の総合学研究 2016 – 2019 「ミージアムクラス鍛造玄能作品」「木工ハンドツールコネクション」「柄物・卓越異能KAI柏木」

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