木と人間の関わり木の総合学

木の総合学構築へのアプローチ・研究方向とプロセス

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

「木の大学講座」運営とともに、総合的な研究活動内容とそのプロセスを考える

「人」と「木」の関わりを総合的に研究するためには、全ての事象を対象として学際・横断・超専門分野の取組みが必要でした。既存の体系にとらわれず、従来のカテゴリーではとらえきれない対象をとらえようとしましたがその研究手法や考究した結果や将来の展望は、いろいろな活動の進行により、少しずつ見えてくるだろうと思います。1989年当初の構想スケッチを振り返り、大層な意気込みで思いをこめた構築へのアプローチの内容を修正して、順次、提唱したいと思います。
木の総合学へのアプローチ1989
実際、従来の研究領域がそれぞれ接近・クロスオーバーして専門分野ごとに似たような事を扱うようになり、各分野を超えた全体・総合的な研究がこれから必要な時代になると判断しています。学究ジャンルが多岐にわたり、ますます細分化されて個別の領域が分散するのに対して、その逆のインテグレーションするものはあまり見当たりません。総合的な視点自体が研究対象として広く、短期間で成果が出ない上に、概論的になりがちで評価されにくい。専門領域を越境すると、学会・学内では問題視されて連携や共同作業は難しいのです。
木の大学講座講義に来ていただいた著名なプロフェッサーは、バラエティに富む総合的な方向は気が付かなかったと印象を語り、激励をうけました事が度々。木の大学講座とは
「木」に関するトータルな思考、総合的な実務・職能を身につけるには、まだ専門校も研究拠点も有りません。実際の現場、現存するモノの資料収集、取材・調査記録を作成しつつ、新たな知見を得てきました。出来そうなな事を順番に書いてみると壮大なプロセスになり、風呂敷が大きくて手持ち時間内にはとても治まりません。本格的な山行は無理でも、総合学の里山を辿るピクニックは楽しめそうです。在来の専門学域は、新しいステージへ脱皮しないと古びます。様々なケーススタディ・資料収集と準備に明け暮れた20年、これからが本番の新ステージなのです。
ⓒ 2013 Kurayuki, ABE 「木の総合学研究 」

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