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山の辺の道ー2 小正月・三九朗スポット
阿部蔵之|木とジョイントの専門家
郷土伝統行事、全地域内記録チャンスは、わずか半日限定
三九朗(どんど焼き)は小正月15日の子供の行事でしたが、地区により休日実施でずれるようになりました。勤人が多くなったからです。準備は、年末から建て方を始める気合い入りの作品町会と当日に建て、即日夕方に燃やす所が有ります。20140112 撮影
全部の三九朗を見ることができるのは、12日、昼時から夕方まで。環境問題で野焼きが禁止され「火祭り」を体験するのが 稀少な時代になりました。
(年末から15日設置は、牛立、大和合、中入り・小仏、原厩所は、12日から15日。下段、宮原以下は、12日燃やし終わり。一斉に燃やすと消防署が忙しいということも。)
三九朗構造は、地元の細丸太:桧・唐松のほか若竹。胴回り:桧や杉・松枝葉差し。内部に茅をつめて外側に桧葉などをかぶせ、円錐形に建て縄巻縛り、達磨・おんべ(御幣)などを飾り付ける。それぞれに個性あり。
上流に行くほどクオリティ・芸術性が高いという評価は、里山で材料を集めやすいことも成因。夕方に各家の松飾りを持ち寄り、燃やす。その火で柳の枝につけた繭団子を焼き無病息災を祈る伝統行事です。準備は年配、小学生がいなくなるとおしまいだじ。世代間のつながり、生活文化の大切な伝承時間です。
準備は、山取り伐採から始まり、年末に準備します。鳶職・建築業など職人がいる町会は形を整えて見栄えを誇ります。
三九朗を見ると住民に職方が多いところは、本腰です。暗闇に燃えさかる光景は、老若男女が集い、あたったかで人里の和やかな一時ですが未撮影。地元スーパーでは、柳枝一本149円でした。
今年、山の辺のマップ作成プランがあり、編集素材用に全体記録を試みました。
20140112 画像順:厩所→牛立、大和合、中入り・小仏、奈良尾・三反田、上手町、宮原、舟付、北入り、中村・千手、東桐原、西桐原(駒越、南方、橋倉を含まず)
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