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香木類ヒノキ・針葉樹の木理年輪・材色・抗体・木香の分泌をつきとめる|養分には抗菌力_抗体が含まれ、枝節から取込み吸収して冬目年輪を造り出す|肥大成長・生命維持機能を支配する中枢はなく分散系統的制御|見えないことを、知らないものを明らかに Insight 木の内科−76
樹体を損なう菌類や昆虫から守る内部の耐抗する仕組みは、外見からは見えない。樹木全体を切り削らないとわかりません。養分の吸収と同時に、抗体の分泌_吸収_治癒作用が一体で働き、倒れまいと構造バランスをとり応力に耐えうるバイヤスを造り出し、太根を張り、枝葉を広げます。 抗体の動きが際立ち、治癒リアクションが起きる伐採タイミングを狙い、一年間の切り分けを続けオペレーションを進めました。
動けない生き物の生存戦略は、生命維持の仕組みや対処に見事なものが潜んでいます。枝先から根系まで全てをみる機会は稀です。杣仕事の現場作業と綿密なフィールドワークが続きます。
冬も成長する常緑針葉樹が地表に現れてから、およそ250万年以上も続いています。その約100万年後に進化して出てきた落葉広葉樹は、冬には活動を休止して眠りますから、葉の形だけでは無く、樹体内の組織や肥大する材質も根本的に違う性質が見えてきます。
音を立てず、静かに成長肥大し朽ち果てるまで、内部ではダイナミックな動きが起きていますが、抗体治癒のリアルな様子などは未知の領域です。
A.天然ヒノキ伐採から抗菌・抗体の分泌_入り節に吸収される仕組みを明らかに
葉枝からの成長肥大養分吸収では、年輪冬目・材色のサプライと木香芳香の蓄積に一体化されダイナミックに動きます。
❶ 枝元・分岐 抗体樹脂成分の生成・供給
❷ 枝からの抗体赤身は樹脂成分の幹内部へ
❸ 入り節から芯央、冬目年輪に取り込まれる養分・抗体成分 芯央赤身と辺材白太へ
❹ 枝節元からの吸収・供給 芯材色が差し込まれ拡がる
❺ 節内に現れる「吸収分泌を調節するバルブ細胞」(暫定のネーミング)
葉枝から生成されて、節内に取り込まれる抗体分量は、どこでコントロールしているのか。濃色部分は樹脂化しており、余りは固めているように見えます。全てのバルブ細胞は枝入り節の芯下に1 ~ 3個配置されていました。
活発な分泌ボリュームは、オーバーフローすることも感知して調節する仕組みが必要です。枝にはドレインがない。繊維官にささり、色の痕跡からわかりますが、明らかに関与組織ができています。取り込み口要所に「バルブ機能」が備わるのも見事です。
❻❼ 入り節から芯部へ接続する養分・抗体・木香
節間の垂直供給 抗体・材色は上枝部から株根元へ下り次第に薄くなる
❽芯央基底部に中枢組織はできず、色素の凝集や木香の放散はない。
上枝節入りと基底部の芯央材色の違いは歴然です。統括している様な細胞や器官、集中する中枢、分泌物などの蓄積は見えません。根元には重要な機能部をおかない樹体構造と解釈すると、氷河期を越えて生き延びるには、根元が凍てつく上に、枝元で要所ごとに耐えるほうがダメージが少ないのではないかと考えます。枝節が針葉樹の最重要生命維持と耐久性を備える部分であり、材質のもつオーガニック成分の塊は、立ち枯れても最後まで腐りません。色は含有する化学物質成分で鮮明な動的変化を観ることができます。
❾根系への抗体送り込み材色のボリュームは少ない
❿枝樹皮内皮からの脂吹きだし脂ツボ 黴・虫類のガード
⓬枝下二番玉に芯央部木香を強く放散
先に、広葉樹オニグルミ、キハダの抗体成分、及び材色の分泌源をつきとめ、ダメージ治癒や黴・虫防衛リアクションと中枢部分について明らかにしています。針葉樹は、冬の成長は活発で樹脂分を多く蓄え、年輪木目を際立たせます。落葉冬眠する樹種に比べると、氷河期を越えてきた寒冷耐性がハッキリ。
一方の針葉樹体では、どのような仕組みで生命維持をはかり、養分や木香を蓄え、抗体や微細放散成分を出動させるのか。その細胞レベルの仕組みや経時変化は、材質自体の動きにも現れてきます。
小職がめざす専門性や高度な「キュア・メディカルウッドワークス」には、構造的なマテリアルではなく、人体への親和性や免疫力・耐性を強め、寛ぎや安らぎの恩恵も受ける。ヒーリングや治癒物質の働きに注目し、住まいや医療に活かすという重要な意味があるのです。
新月前日の伐採作業 2019年10月22日 協力・マキノウッドワークス
※ 日本の樹木地表出現期に関する研究文献
「メタセコイヤ - 生ける化石植物 -」邦産遺體植物目録
三木 茂 著 1955 昭和30年6月 日本鑛物趣味の会発行 / 京都市
約250 ~100万年間の鮮新世、洪積世、現世にいたる地層に埋もれた古代遺体生物から、各樹種の出現期を精査した唯一の研究成果があります。
Ex.ブナ・トチの出現地質世代 地質時代区分(旧)
・M : 中新世 Miocene 2,300万年 ~ 500万年前
・P : 鮮新世 Pliocene 500万年 ~ 258万年前
・D : 洪積期 Pliostocene 17万年 ~ 1万年前
・R:現世 Recent 1万年 ~ 現在
ⓒ2020 , Kurayuki Abe
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木の総合学研究2020 「天然ヒノキの抗体分泌と取り込み吸収の仕組み」「枝節からの抗体養分の供給、芯央赤身蓄積と木香微細放散成分・材色について」「針葉樹類の抗菌抗体作用」