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閑話休題  「ウッドショック2021」果たして輸入木材の供給異変、再来高騰|松本安曇地方の製材所はドンドンなくなり、輸入人乾建築木材製品が製材所に流れ込む異様|Imported wood are run up and stoped in Japan” Woodschock 2021″|木と政治・経済−1.

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

昨年から、松本安曇地方では新建築現場を多くみかけます。世代交代の新築・増築や移住希望者の建築工事が多く、少なくなった製材所や建設業は好調です。人工乾燥する時間や経営の余裕はなく、そこへコスパのよい輸入製品材が流れこみました。

❶ ANAKA  Leiksa, Finlannd 北カレリア地方

❷ MANKE   Tacoma, Washinton  USA  北米ワシントン州タコマ

❸ Mayr Melhoh    Wien  Autsria / ルーマニア産出

❹ Rumplayr    Enns, Austria   ドナウ上流域

❺ Schweighofer   Wien、Austria ブカレスト産出

❻ Rosprom   Bratsk Russia バルクーツク バイカル湖近域

他にカナダ・シベリア材もみかけます。

 なんとオーストリアアルプス地方やドナウ上流、ルーマニア、シベリアタイガ森林地帯_バイカル地方、北米、フィンランドカレリア地方から運ばれてきます。そのエネルギーコストは高く、Co2排出を加速し、地域循環系エコシステムを壊します。何時までも続かない森林伐採は、気象変動で世界規模の伐採制限・森林保護が強まります。

国内では、伐期を迎えても伐り出せなず、販売できない低価格市場。製材・乾燥手間_管理ストック経費をきらうユーザー。さらに建築基準法で乾燥材規制。国内木材マーケットは、地元山里の製材技術やストック不要な方向へ動いていきます。綻び破綻がやってきても、既に疲弊していますから、転嫁したり回避する手立てを見失いました。

 ウルグライランドから林業ミステル政策へシフト。それ以前から拡大造林政策で天然林木はスッカリくなり、明治期には無尽蔵と言われたブナ原生林も消え、とうとう禁伐_森林保護規制になりました。杉・ヒノキ、赤松・唐松苗木を全山植え続け、間伐手入れはしないまま林業はさびれ、海外での調達へ走るようになり輸入木材需要は激増します。

急に行き詰まる玉突きマテリアルサプライ いずれは無くなる地表天然資源

先ず、コロナウイルス感染拡大による世界的な産業経済活動への影響_産出から輸出入・流通が滞り

・需要の高まるアメリカ国内需要の高まりや中国などへの高値輸出ドライブでクレームが多い日本向けは後回しにされ

日本向け規格外選別材「JAPAN  GRADE」

2 x 4 品質基準を満たさない欠点・ダメージ材「ハネ」をまとめて売りさばくビジネスは、カナダ在住日本人が2005年に造り出して、安値輸入建築木材として流通しはじめました。

品質クレームが多いというのも当然です。

・地球気象変動による劇的な変化_森林伐採規制_企業活動の制約拡大 (グローバル化による地域産業衰滅)

・既存産業の技術革新や機材更新が遅れ、疲弊窮状が放置されて次世代後継者がいないまま老朽化

・さらに、ミネラルショックもしのび寄る…..いろいろな産業資源の枯渇が明らかになり同時窮乏が拡がる

・不法伐採_闇採掘、買いあさり、資源の奪いあい紛争が絶えません。

・ウッドプロダクト商品イメージも国際品質標準に追いつけないまま_材木ビジネス慣行は昔のまま

 ブランドマークを付け、乾燥済み規格製品材の品質グレードを明示して水分移動やダメージを抑える梱包荷姿_裸むき出しのままの国産製材品と比べて見栄えもよく、販売競争力の差は歴然です。トタンにホームセンターの2x4材は二倍に跳ね上がりました。

 本来、環境維持・資源利用、産業経済政策、教育制度は、それぞれの領域・専門分野を超えて全体として持続をはかるものです。木材利用は、山林から製材加工・建築・家具、もの造りまで地域一体で波及し、産業活動が維持されてきました。輸入材に依存すれば、規制や災害事変で混乱するだけでなく、ネイティブ産業自体も崩壊します。

 環境・資源問題がさらに深刻になり、産業政策は乱れ軌道を見失う。山林山里は荒廃_設備は老朽_技術更新なく、世代交代も難しい。木材関連産業は、政策の逆噴射・ミスリードで手立てを玉突き。察知しても動かず、緊迫してあわてふためくのが通性でしたね。

折しも気象変動が深刻化して森林伐採制限、Co2削減と環境破壊を止める国際的な動きが高まる時期に、ソリューションに結びつく先駆的な知見も手立ても見当らない。 本来の樹性を尊重せず、50年_100年のオーダーで動く自然の生態を無視し続けて災害・荒廃を招くという誤りを繰り返しています。

松本安曇地方で、製材所や刃物研磨ベテラン職もあと数年でお終いです。せめて機械の動かし方を習い伝えるには、水車小屋製材のように動態保存を始める時期でしょう。現場の実情は、手詰まり・手遅れ、深刻な話題です。

ⓒ2021 , Kurayuki Abe

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木の総合学研究 2021

 

 

 

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