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極薄樹皮「白木美肌」ガマズミの見えない抗菌・虫喰いバイタル防衛| The ultra-thin bark White-Tree secretes defensive ingredients anti-bacteria and molds or insects,active filling in wounds.|はじめ無色の抗体分泌・傷の埋め塞ぎ_フルーツツリー野生の生命維持力を明らかに  Unknown insight 木の内科-83

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

 花木では目立ち、太いものは山中でも見掛けない。ハッキリした伝承・記録も少なく、詳しい調査研究も見当たらず。商材にはならない白木無垢の健気な樹性に出会う_音も無く非攻撃の細菌防衛バリアを巡らせ、虫傷を塞ぎ肥大急成長する樹勢の活性・増幅が起こる。

各地の樹名方言は二番めに多く、清潔な材質感、ほど良い堅さ重さで白く、好感度も高い。原木を伐り削り、内部の経時変化を視ると移動できない樹体内のバイタルな動きが徐々にくっきり見えてきます。

コンテンツ

① 極薄樹皮の白木原木_抗菌・虫防衛の抗体バリア

② 細菌侵入に芯央からの抗体派出_素速い傷塞ぎ・肥大成長バイタルスイッチイング_テッポウ虫トリガー

③ 製材現場メモ・材質について

④ ガマズミ(一本口)の材質 及び トネリコの黴ツキ抗菌比較

⑤ マテリアルトリートメント木守り_黴止め柿渋、生漆木口塗布 _長期桟木積み自然乾燥

⑥ 白木無垢の木肌_ハイ好感度材質_割れない折れない緻密良材

⑦ 外皮の抗菌・防虫成分は藥用・染料になります。

⑧ 「樹名考」  名付けの由来と字体_二番目に多い樹名方言

⑨ 薄肌・白木材質の強い樹性 _巧みな生命維持

 樹体内の抗菌・防衛活動は、外からは見えないので、原木を伐り、削り、木の内部をよく診ることから始まります。無地無色透明の微細成分は、音も無く動き、ダイナミックな経時変化を観ることができます。カットした材面の色変化は起きず、数年後に現れてきます。更に、薄い樹皮は植物が紫外線から身をまもるフラボノイドを蓄え、虫や微生物・黴を寄せ付けない。

①  極薄樹皮の白木原木_抗菌・虫防衛の抗体バリア

極薄外皮:厚み 約0.2mm _ 内皮層 4 – 5mm   辺材・白太芯央まで無地白色

②細菌侵入に芯央からの抗体派出_素速い傷塞ぎ・肥大成長バイタルスイッチイング_テッポウ虫トリガー

肥大成長活性化スイッチ_大木化するテッポウ虫トリガー

 

③ 製材現場メモ・材質について

・伐期・産出地: 2008年10月 岩手県久慈市

・原木サイズ:元口300 x 300 末口 x  枝下2m   盛岡木材市場20081120

・挽材  穂高町安曇製材 20090121

・トリミング・マテリアルトリートメント・桟木積み 20090914

      各部位の変化記録 20120628 – 20210512

④ ガマズミ(一本口)の材質 及び トネリコの黴ツキ抗菌比較

・刃物アタリよく、冬目年輪は目立たず、折れ裂けない_平滑・緻密で切削肌は綺麗。

・気乾密度比重 : 0.57 –  0.59  c㎥/g

・平行含水率測定 14.2% – 15.5% (20210621 現在)

 自然乾燥12年 200901 – 2021007  /木口に生漆_柿渋を全材面塗布 厚み60mm – 44mm  長さ 1.9m  板幅 220-233mm

④ 桟木積み白木「ガマズミ」と「トネリコ」黴ツキ比較

散孔材導管の太いトネリコは赤黴・青黴・黒黴が太い導管に深く入ります。散孔緻密材のガマズミは、黴・虫がつきにくい。

2012年同時製材_天乾桟木積み材トネリコ木端には部分的にピン虫が入りました。現在まで、ガマズミの柿渋布面に黴・虫喰いはみられず、微細放散の木香はなく、木肌にはは光沢があります。

⑤ マテリアルトリートメント木守り_黴止め柿渋、生漆木口塗布 _長期桟木積み自然乾燥

⑥ 白木無垢の木肌_ハイ好感度材質_割れない折れない緻密な良材

冬目はおとなしく、目立たない。均質緻密材質で光沢あり、材面の保護にも柿渋は効果的です。

材質の安定は感じますが、熟成_富貴化を識別しにくい。

■素速い傷埋め塞ぎ_大木化するスイッチング「テッポウ虫トリガー」 

虫喰い傷塞ぎ _テッポウ虫入りで生命防衛スイッチが入り、バイタル肥大急成長がおきる。

対抗するのではなく、むしろ受け入れている印象ですが、聞いて見ないとわかりません。

開けられた穴回りには抗菌バリアをつけ、ガードラインが鮮明。虫喰われを逆に耐性をパワーアップする巧みな戦略にみえてきました。。

⑦ 外皮の抗菌・防虫成分は、藥用・染料になります。

殻は煎じ薬用_   赤い実は食用、樹皮は淡黄色防虫染料となるメディカルウッド。

苦木成分_水溶抽出液は飴色_紙織り布の淡黄染色剤に利用

・樹皮煮汁は、小児の「氣を消す」神経の高ぶりを鎮める漢方作用があると記述。和漢三才図彙 喬木類「莢迷キョウメイ」

・乾燥樹皮を砕いた水溶性色素は薄飴色で、紙・布染めは綺麗な淡黄色。キハダ・ニガキと同様の感じですが、苦み色気に駆除・嫌異効果があると診ています。

⑧ 「樹名考」  名付けの由来と字体_二番目に多い樹名方言

 

 

 

 

 

 樹名方言で二番目に多いものは「ガマズミ」198  あかめ、いつずみ、うまずみ、えぞみ、かまつか、ぞーみ、そぞめ、やまずみ、よぞめ etc. _岩手県から南_九州地方の山にある身近な喬木類でした。

江戸期の「本草綱目」、明治期の「漢方薬用植物」にはガマズミの名称はなく、「木材之工藝的利用」に「光沢あり柄用」別名「よつどめ」とあります。「山梨」「やまりんご」の呼び名もあり、子供が喜ぶ秋の山果でした。蝦蟇/蟇(がま)ズミ(酸実、桷)_樹肌は塗れたガマ色に見え、赤く色づく実が甘酸味_紅染めにも使い甘酸っぱい、鳥さんたちの越冬食。

和漢三才図彙にある「莢蒾キョウメイ」は「本草綱目」漢文から引いており難解。専門書では「オオウラジロの木」と混ざり、「ガマズミ」名の由来はよく判りません。樹皮濡れ色は画像を添えましたが、「ガマ肌に見立てたズミ」と 理解します。「ガマづみ」さんでは、イメージが生々しく、グロテスク。ヨグソミネバリ、バクチの木・臭木・苦木など研究品位がさがるから、学者は相手にしないできたのでしょう。

因みに、最も多い「サルトリイバラ」は、349_ 三番目に多いヌルデ(白膠木)151。「日本樹木方言集成」2001年 八坂書房発行(引用・編集著作不明)

各地で採録された名称が多いのは、身近で役にたつ有用樹木で、わかりやすく、樹木の特長や材質イメージを被せ、リアルで覚えやすいものが残ります。記録文書は、既往の書版から引用したり、当て字を記載していますので、民俗資料を引いているものは、ネイティブでそれぞれ相応しいものと考えます。現地で使い物になる知見が重要なのですから。

⑨ 薄肌・白木材質の強い樹性 _巧みな生命維持

木肌材部芯央まで白無垢で汚れや雑味がない綺麗な木理は、特異な抗体を備えていると見えます。

アオハダ・釣り花の木・エゴノキ、トネリコ等に共通するまっ白材組織です。対照的に、白木で樹皮が厚くなるマユミや栓があります。

樹皮が薄いものには、寒冷気象や蟲・細菌に耐性があり防衛能力が備わっています。薄着でも耐えるには、表皮に分泌されているものには、強い虫黴び除けの薬理成分があります。

補足ですが、株根元から元口にテッポウ虫が入りバイタルスイッチが入ると急に肥大成長し大径木となる樹種例には、「シオジ」「桂」「キハダ」「栗」「真樺」「山桑」「オニグルミ」「アサダ」「水木」「鰍楓」「マユミ」「桐」「檜」「ヒメコ松」「樅」があります。

次稿、白木強者「トネリコの内科」に続く、

 

ⓒ2021 , Kurayuki Abe

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木の総合学研究 2021   「ガマズミの抗菌・抗体バリア派出_緻密均質光沢材質とけなげな樹性」「マユミ材の性質・用途」

 

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