デザインの目日本の自然色環境自然の造形

おしゃれな遠州三河のアサリ、梟フェイス蛾の擬態は自然界の絵師

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

浅利さんは富士山や南アルプス山系を描き、真夜便の蛾は梟に化けてファッションデザインを遊び装います。

 春が近づく2月末、松本地方に出回る浜名湖のフレッシュ青のりに胃袋が目覚めます。3月中旬からは、駿河・三河産アサリがスパーの店頭に出回ります。国産最高品。ここ数年、物流システムの進歩で東京では食べたことがなかった旬の地方食材が味わえる様になりました。毎年、アサリの殻模様が面白く、その中にアルプスの山々、富士山をみているような絵柄があります。アサリは、生息地ローカルカラーが強く、美味・美装の天然ものの有り難さ。寒さのなかに生き物のエネルギーが溢れ、旨味が育つ早春の実感です
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 殻模様は、完全なシンメトリーではなく裏表少し違います。食べる前にまず殻模様を観察、早春の楽しみです。検索すると「アサリの殻表面模様」の学術的研究がありましたが、景観写しアートとは捉えていないようです。都会のコンクリート・アスファルトジャングルには、「デザイン」が無機質な環境に潤いを与えていますが、自然の豊かな場所では要りません。魚類はもとより、樹や草花、昆虫・鳥類にいたるまで造形的で美しい。自然物は、デザインを遙かに超えています。生存競争や進化の結果、強く美しいものが適者生存、時のなせる技です。
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 花や昆虫が巧みに外部の模様・形を自分の身体に取り込む擬態は見事なカモフラをまとっています。夏の夜には、どこからとなく、天敵から身をガードする梟フェイスの蛾が飛来します。羽根を拡げるとはっと目を奪うほどの精密さで不思議なファッションカラーでした。この画像は、朝の自然光ですが、暗闇では反射光が違い、睨みがもっと強調されて見えるのではないかと思います。太めで猛禽には、おいしんだろう。夜なべ仕事の明かりに集まり、初めて出会う森の生き物の訪れは新鮮な感動を呼び起こしてくれます。鳥さんを威嚇する擬態。甲飾り・仮面、凧、キャラクターに使いたい意匠です。
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木の総合学研究 2014 – 2019「日本の自然色」「野生のデザイン」

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