MT マテリアルトリートメント「木歴・木録」日本の自然色薬用樹木

初めて木のプレゼン解説書「木歴・木録」を創る 福島・栃の王国オペレーション- 4

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

奥山から貴重な巨樹を伐りだし、製材・木材利用の実際を密着収録。研究用サンプルと直接頒布ビジネスモデル作りのために

木の素性を明らかに身上履歴を作成。用途提案を添えてベストマテリアルコネクションを創りだし、 「木と人間のかかわり」を更に掘り下げていきます。

 現在、農場や漁場の現地で収穫物を撮影し、画像と産品をIT機器で即座にマーケットの買い手に電送、販路は直結しています。木材は、まだ遙か昔のままの流通形態で伐採現場・産出地は教えません。因みに大型重量商材で搬送・製材などの中間工程が入らないと手に負えない自然マテリアルです。山里の仕事の様子と樹木の自然の中の姿や素材の品質やきちんとした説明が使い手に直接伝わる仕組みがあれば、最もふさわしい人のところへダイレクトに送り出す事が出来ます。原木丸太のままではなく、産出地・原木から加工までを説明・表示することもユーザーに役立つ情報として有効です。遠隔地での画像通信が容易くなってきましたので、これから新しい取り組みが徐々に生まれてきます。
   従来の木材取引では、産出地・伐期・木の特長・由来は開示せず曖昧にしていました。立木・原木から製材時の材質・木目、用材品質や用途のサゼッションまで説明することはなく、寸法材積・価格で商業取引されるだけでした。数百年の歳月を生きてきた存在を活かしきるオマージュへつなげたいという想いから、この木との出会い・かかわりをプレゼン資料として作成しました。A Reverence for Tree and Wood
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 深い谷窪地南斜面(釜)に生えて居た栃(赤)の大木。太いツタが絡まり、苔も着き高樹齢・芯腐りがあるとみられ倒れる前に伐採する事になりました。まだ材料として使えるうちに、第二のライフステージへ活かす取り組みです。枝下のカットで空洞煙突の幹だとわかり、ガックリ。直後に、意外にも巨大根元瘤が現れスタッフの意気込みが戻りました。

予想外の最大級の栃根瘤が現れる

この巨大根元瘤は、周囲を根堀するまでは判りませんでしたが、堀進むにつれ見たことがないボリュームが現れ驚きました。希に見る巨大な瘤の切削面は、美しい杢目・ダイナミックな組織が出て迫力があります。このサイズになると学術記録がなく、使い道・扱い方は経験もない。見当がつかないので引き取り手が現れにくい。奇怪な杢目、異形の趣味的な評価はありますが、研究用・学術的な本当の価値は判らないのです。木の内科、製材時の鮮明な木目・組織が目に焼き付きました。
 市場でころがっている丸太だけで材質を判断するのはリスクが大きく、木を理解する手掛かりは少ないまま。当たり外れがともなう品物はオープンなビジネスには不向きでした。使う立場にとって確かな産出内容がわかれば、稀少度・有り難みも変わって来ます。このような記録をつくるのは手間がかかりますが、高価で貴重な樹種には販売説得メデイアとして当然のことでもあり、研究用資料として作成しておけば、数百年間見ることが出来ない生き物の姿を次世代へ伝えていくことにもなります。また、見本や標本は抽斗にはいる小さなサイズでは組織の一部分に限られ、とうてい全体をみれないので材質の魅力や迫力ある質感を実感することが出来ません。

樹木の履歴・実物の材質を記録した「木歴・木録」参画共有コンテンツを作成

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樹木の価値・魅力を伝え、研究対象を広げる

 一本の巨樹を深い森の生息地から伐採・搬出、製材カットまですべてプロセスを記録。材質を詳細に評価して、最良の使い方を提案するとともに、頒布資料として作成します。貴重な自然からの恵みを最もふさわしい人に届けるための手掛かり、コンテンツを用意できれば、キコリ仕事も実入りが膨らみ、次世代に魅力ある職能として継承できそうです。 木の素性を明らかにする広い知見を蓄積し、従来の粗雑なハンドリングからもっと丁寧なマテリアルトリートメントを施して詳しい解説やクオリティ評価をつければ判りやすくなります。原木スキャナーが開発されると木材料学・製材技術は大きく改変するでしょう。新たな発想を吹き込み、手間暇をかければ自ずと理解が深まり、 新しい「木歴」「木録」モデルになるよう「木と人間のかかわり」を更に掘り下げていきます。
撮影: AQ 20091116, 20100319 、提案配布: 20111216, 公開:20140414

© 2014, Kurayuki ,Abe

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木の総合学研究 2014 – 2019 「木歴・木録」「ベストマテリアルコネクション」「木の内科」「巨樹根瘤製材」「新月伐採木」「日本の自然色」

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