台割れを防ぐ「蝶契り」埋め木_十分な構造強度とエレガントな仕上がりで技を見せる|An elegant bow neck-tie by using anti-cracking butterfly-CHIGIRI in which rough-planing body are reinforced.|国政流相伝「契」ジョイント技法 ハンドツールジャパン – 69
製材丸鋸・自動鉋盤・手押し鉋盤がない時代には、木挽き板材を荒削り鉋で粗い材面を平滑にしました。刃の出し入れが繁く、激しい削り方で頭割れが起きるので、蝶形の契り(埋め木)をして割れを抑えます。。厚削りは、刃先が熱くなる過酷な使い方です。
堅木をガンガン削るには、刃を「丸っぱ」に研ぎます。
刃の出し入れが繁く激しい切削で頭割れが起きるので、蝶形の契り(埋め木)をして割れを抑えました_蝶ネクタイみたいに。
この鍛造刃は、播州打ちで台入れ刃口先端に重心があります。
鉋本刃付け既製品や本の写真は、鍛造地金合わせ層がみえるシャープな研ぎ肌ですが、実際の荒削りは丸刃研ぎが切れ味が持続するので、みてくれは二の次です。
繊細で鋭利な刃先では、堅木広葉樹材では直ぐに切れが止まりへたるので、研ぎ刃カエリをとり、刃先をわずかに擦りまるめ微妙な調整をしています。鋭い刃付けは、販売・教科書用です。保存展示品や本に紹介されるような精彩な研ぎツラは、木造大工職の針葉樹材薄削り向きでなのです。
道具刃物を見せびらかし、職人技能誇張の風潮が起き、研ぎ上げた刀劍地膚をみてから刃研ぎが難しい印象を与え、おかしくなりました。取材用や化粧柱は需要がなくなり、サンダーで代用される。綺麗に研いでは鉋かけ疲れもあるので、適度の刃研ぎ加減で使い続けます。消えつつある大工道具主体ではなく、家具・工芸用・修復保存、堅木木工の現場で削り方の基本が理解されることを念頭に、本稿を記載しました。
ⓒ Kurayuki Abe, 2004
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木の総合学研究 2024 「実際の鉋削り刃研ぎ・台鉋下端の補強」「割れ止め契りの位置・埋め木寸法」