「木」と遊び「木のぼり」林業・森林の仕事樹木箴言・格言

木登り乙種 遊びの中の全身運動・人は樹から離れてはいけない生き物 木登りの本資料

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

「なぜか樹の上で食べると飯はうまい」ストレスが素っ飛ぶ原始本能はまだ DNAに生きています。A new tree climbing with bare hands and foots

 杉の二本立ちは山辺の郷社境内、足と手が長く筋肉や骨格が柔らかくないとスイスイ上がりません。抱きつき木登り型に比べて、手のひらと足裏を使う「突っ張り登り」の上限高さは、樹の並び間隔によります。意外にも素登りで横型というのは、類例がないようです。杉のように真っ直ぐ立ち上がる針葉樹で樹間を狭く植えないと、こういう遊びは出来ません。股関節、筋トレアスレチック遊具にも使え ます。昔から
木登り上手は頭脳闊達、病知らず。
目通り幹間隔:80cm   直径:左(牡)445mm   右(雌・赤、花実付け)直径:478mm
 推定 樹齢:120 -150 年
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放課後の遊び場所もなくなり、ゲーム電子機器に取り込まれて、子供が大木に登るのは珍しい光景です。山辺の子供は元気・健在、中学生になると部活で木に登る時間もなくなりました。AQ20090629
木に登ると、遠い昔樹上生活していた頃のDNAにしみこんだ原始記憶が動きだし、故郷・実家へ帰ってきたような寛ぎや快感が広がる。
 
だいぶ前にノーベル賞受賞者の60%が子供時代によく木登りをしたというコラム記事がありました。木登りは、全身の神経を動かし、脳細胞を鍛えるらしい。木肌の手触りや枝のしなりバランス・形など直感力を養います。こういう本質的研究をする御仁は、まさしく「きとく」ですね。
また、木の上で食べると美味しく感じるというレポもあります。樹上で気分が良いのは、祖先が木の上で暮らしていたDNAメモリー残り。高見へ行くと気分が変わるのは、原始本能的に遠方が広く見透せて生命感覚が、安全・快適な生理的モードになるためと考えられます。境内で土まみれ・樹まみれ・水まみれで生き物を追い回し、楽しく遊びの中に体力や免疫力を身につけています。落ちたところで根っこの上。
「柿の木は折れる」とか「サルスベリはのぼるな」と言われますが本当のことは経験者しか判りません。唐松には細かい棘があり、登るとあとが大変。
 1989年、「木の大学講座」第四期 枝打ち職、木登り名人山本總助さんに講義と実演をしていただき、その技のすごさに驚きました。(後年、欅の枝切り中に落下し亡くなりました。現在は、ご子息が継承)人類が獲得した本能的な木登りに関する研究や出版物は、さほど多くはありません。
現在、木登り技術を継承している檜皮職・植木職・空師のプロがいます。身体能力を高め、健康・ストレス解消に木登りは即効性が高いのですが、いつの間にか日本人は忘れてしまいました。屋根に登ったり、柿もぎも最近では見かけることがなくなりました。
木のぼりの本
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実技書
・「月刊たくさんのふしぎ きのぼり入門」1988年10月号 児玉芳郎文 / 笠野裕一絵 福音館書店  600- (唯一の木登りコーチ・指南書)
・「木の上散歩 /本格、森林の木登り」新森林浴・樹林浴への案内 実務書 谷山 登 (西牧陽一)自家版 1987    1,000-
・「The Fundamentals of General Tree Work」杣職実技本 G.F.Beranek   BERANEK PUBLICATINS CA, 1998   ISBN: 0-9654167-1-2  $36.00
エッセイ
・「木のぼりの人類学」エッセイ 香原志勢 リヨン社   1994     ISBN: 4-576-94062-7  1,700-
小説
・「花の木登り協会」小説 イーデス・ハンソン 講談社 1976   ISBN: 0093-128032-2253   780-
・「木のぼり男爵」小説 IL Barone Rampante 1957 われわれの祖先」三部作 Itarlo Calvino  米川良夫訳 1964 白水社  650-
・「泥棒も木に登る」短編小説 赤川二郎 1998  徳間書店  ISBN: 4-19-891335-8  495-
・「リンゴの木の上のおばあさん」小説 ミラ・ローペ 塩谷太郎訳  岩波少年文庫  2013  ISBN: 978-4-00-114217-4   640-
・「ツリークライミング 樹上の世界へようこそ」ジョンギャスライト 全国林業改良協会  2003  ISBN: 4-88138-131-8   1,810-
木登り絵本・児童書
・「おおきな木がほしい」佐藤さとる文 / 村上 勉絵    1971   偕成社  ISBN: 4-03-30150-X   780-
・「木の上のひみつ基地」Margaret Mahy  幾島 幸子 訳  岩波書店 1997    ISBN: 4-00-115544-3   1,442-
・「木の上のお城 The Tree House」Gillian Cross   岡本浜江訳 / タカタケンジ絵 あかね書房 1996   ISBN: 4-251-04059-7   1.121-
・「パパとのぼった木 Daddy’s Climbing Tree 」Carole S, Adler   岡本浜江訳 / 津尾美智子絵   文研出版  1995  ISBN: 4-580-81162-3   1,325-
・「眠ければ木にのぼれ」アーミテージ家のお話2ジョーン・エイキン 猪熊葉子訳 岩波少年文庫 2010-
        ISBN: 978-4-00-114168-9   720-
・「ペカンの木のぼったよ」Let’s climb the pecan tree! 青木道代文 / 浜田桂子絵  福音館書店 1996(2001 特装版)  ISBN: 4-834009971   840-
・「木のぼりの詩」安野光雅 NHK出版 2008    ISBN: 978-4-14- 009343-6   2,400-
説話・古典
・「高名の木登り」 徒然草   109段  吉田兼行 鎌倉時代
木の箴言・格言
「木登り上手に病無し」
「猿も木から落ちる」
「木登り職人は一度落ちたら地上職」
「豚もおだてりゃ樹にのぼる」
ツリーハウス・Tree Houses 別途掲載予定

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 木の総合学研究2014 – 2019 「木のぼり」「Bare hands and foot  tree climbing」

 

 
 
 

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