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「木」の総合学域の思考・手法について/星座イメージが生まれるように繋がりを導き、理論構成に還元できるジョイントシステムを根幹に自然と共に暮らしが整う学識・技能を目指して|A comprihensive research method to have, to be with Tree-Wood on JOINT-SYTEM.「木」の総合学研究は進捗します。
小職の「木の総合学域」に関する思考・手法は、普通に使われている論理と医業診断法の「類推」_心理学分野の「布置」有り様を察知をし、更に繋がりから結びつける「ジョイント」の視点から、多様多彩で共通しているものを見出すものです。
構造を形成するものには、結・合・融・接・嵌・溶・続・継・絡・共・交・咸・着・伴・組むなど、ジョイントを意味する多くの文字があり、単純に言えば「くっつき」です。
見えないものを、知らない事を明らかにする「木」の総合学域からの思考方法は、次の 5ステップで順處ジュンショしつつ巡ります。
↓① Deduction(デダクション:演繹)
↓② Induction(インダクション:帰納 )
↓③ Abduction(アブダクション:類推)
↓④ Constellation (コンステレーション:星座・布置)
⑤ Joints ・Connection (ジョイント結合・コネクション繫ぎ)
知識や経験があれば、イメージを膨らませ、想像したり感応することがあります。多くの事象をリアルに捉え、実際の体験を通じて考究することにより、様々な特長やパターン、傾向・様子を巧みにとらえることができます。
実際の技能も身についてくると、飛躍連理し響いてくるものがあるのですが、次の異なる思考方法を踏むと見えないものが顕れたり、適切なまとまりを得ることが可能になります。
↓① Deduction(デダクション:演繹法)様々な所見が導き出されます。
逆に、様々な変化が起きていると
↓② Induction(インダクション:帰納法) 定義がハッキリしているものに
当てはまるとピッタシ判断へ到ります。
前例にピッチリ当てはまらず、直感でも明確な性向がつかめない塲合は、別の次元で洞察に飛躍し、手懸かりや関係性を見出します。
↓③ Abduction(アブダクション:類推法_定訳なし)
これは、現場の医者が使う病名辿りつきの思考法で、発症の経緯・検査や特長的なものから調べて類推する第三の病名診断方法。原因と現れるものと相互の関連性を重視する過程で適切な定見へ導かれます。
散在バラバラで脈絡がなく、感覚もなくリアルではない塲合に、あるときに意味のあるイメージが湧いてきて見出し得るもの_集まり群絡からリアルな図形にして覚える天空の星座的なものに置きかえると、有る方向へとまとまり、納まり定着します。長い試行錯誤の連鎖ですが、辿りつけると自ずと経緯・脈絡も見え、処置ができ助かります。
↓④ 「 Constellation コンステレーション」布置・星座
気がつかない事が有る瞬間に見えて現れる_独自の解釈や意味付けが可能になる「コンステレーション 」布置・星座的な捉え方が理解しやすくなり、意味付けたり、脈絡を見出すことにつながる_誰もが経験してきた自然観察です。
置き並べることは、見えないものや知らないことを明らかにする手法として全体像を把握する経験から、多層・多角・多様な事象を捉え、まとまりの群絡を見出すことができます。細胞の集まりから、生命維持機能を果たすオーガニック器官と似ています。
自然に浮かんでくるイメージから、各要素間の連関_共時性、相互関係や位置を可視化することにも発展します。個別の事例を網羅して、全体を知ることを意図したものです。( 布置:心理学用語_本稿アイコンに掲載した星群の集まりは、仕事場からみえる秋冬の南天です。)
↓⑤ 共通のジョイントJoints 「繋がり結びつく」ものを検証して網羅すると全体観が生まれ、 膨大ですが順處ジュンショすると方向やまとまりに収斂シュウレンしていきます。同時に、細部を見ていくと総合学的なアプローチに辿りつき、頭の内部ではシナプス樹状結合_知識の連鎖・相乗による統合がはじまります。
「木の内科」では、見えない抗菌・抗体の分泌、防御・治癒の動きが明らかになりますが、木を倒して切削するだけでは直ぐ見えない生命兆候バイタルサインは、反応も一律ではなく、経時変化が起こるまで、かなりの時間がかかります。僅かに生命兆候を知り得る人知の及ばぬ世界です。「ジョイント」の視点は、構造体の性質や基本的な繋がり、特長や意味を説明できることが多くあります。
「結びつき・繋がり・ジョイント」を意味する祖語の共通ルーツ
類似した用語には、欧米祖語と漢文の繋がりは深奥で結びつきがあり、音韻や共通の意味合いが潜むという重要な研究がありました。
「Co」「 Com」 は、インド・ヨーロッパ祖語が日本伝播してきた基語で日本語の「共」「合」につながり、異なる原語の発生に結びつき、音韻が「漢・印・欧」共通の基語に残るという_言語学者大和田洋一郎氏の偉大な研究に共鳴しています。(論考引用を略します。)
Co- Con – Com- 意味と語感は、単語や語彙には膨大なものがあり、「共に合わさり結びつく」_基本的に繋がり共通する意味をもっています。人類の発想する基本イメージは同じようです。
世の中の基核で動いている根幹の要素は、シンプルなものであり、バラバラに見えるものが、類形やその系統でみると同じように「繋がり結びつき合わさり連なる」ことも理解し易くなります。
総合学域のアプローチは、共通するものを網羅的に把握することから、分類や意味付けていくことができます。知識の結びつきに融合・ Integrationが起き、知られていないことも明らかになると忽ち情報化されて研究自体も飛躍的に進みます。現代社会は、複雑極まるネットワークの時代になりました。
現在、「木」の総合学域として位置づけている日本語のカテゴリーと照合し、ドイツ語とフィンランド語に抽出すると、ドイツ圏では関連共通の項目が多く、北欧フィンランド語ではニュアンスが違います。類似がなく別の習慣風俗では近いものがあり、多言語連関を明らかにする試みは、自然風土・生活環境条件に大きく左右され、違いが大きく、独自の文化圏であることを感じるようになりました。「食」文化と同じように、「木」と人間の関わりの基層は、樹種が支配し民族性が特異に現れます。
天空の星座は、雑然と見えていたものが、ある時に具体的なイメージを被り、位置や形を捉えることができます。繋がりの意味付けが本質的で全体に関与するのではないかと意識していると、「ジョイント」部分は、全体の構造や構成を支配していることに気がつきます。構造や組成を理解する手法として有効なのです。
有史以来、人類が跋扈してから地球の資源や環境秩序がおかしくなりつつあります。「木の総合学域」へのアプローチは、生命維持の基盤としてかけがえのないものですから、先ず「木と人間の関わり」から、未知の領域におかれているものに気づき、ケーススタディとして明らかにしてきました。
基語の共通する事を知ると、各地の暮らしや技術・歴史文化の違いは、ほぼ同じ程度の人間性や資質であるということになります。
行政・産業・経済分野での実際の業務内容は、「ジョンイント_コネクション」で動いていることが明らかです。
■ 実際の業務資料:林政部幹部研修_総合化のためのジョイント・コネクション」
木の総合学域_「メッセージ」
関連コンテンツ:「ジョイントシステム」に関するデザイン研究開発から「総合学」へ http://kurayuki.abeshoten.jp/message
「総合的な見地から、総合的判断して、総合的に検討します」という表現が頻繁につかわれ、脈絡なくただ寄せ集めたものがほとんど。「総合」にすると高度な処理で変化できるイメージがあるのです。「統合・合併」する組織が多いのですが中身はそのまま。合わせ、結びつけ、組み合わせただけで総合化とは言いません。
以前に、小学校「総合的学習時間」カリキュラムが流布しましたが、発展したり、教育成果はぱっとしないまま終息_専門理論体系もなく、各分野の個別教科目で十分に準備出来ないないままに実施されました。基層と発展する方向性や教育理論・ガイドポストも曖昧でした。中身の内実は観ないで「総合的だから」よさそうに印象づけます。
持ち場を越えない社会風土では、古びた制度を離脱しにくく、高揚する意識が固着したままでした。日々、時間に追われている現場では、基本を学び、学識を寄せ集めるだけでも大変です。
拙稿では、「木の総合学研究」を標榜してきましたが、根幹となり、枝葉をつけ、緻密な現場作業から見えてくるものは確実に存在し、実際に続いて行くようです。
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木の総合学研究 2024「木の総合学域アプローチ思考・手法」「つながり・あわさり、結びつくもの_ジョイントシステム説読子的解題」