クラフトフェアデザイン工芸

初めのクラフトマンマップ制作 1985-1987

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

私が作成した松本クラフト推進協会第一回研究会レクチャー配布資料を掲載しました。

クラフトムーブメントの時代背景や社会動向を関連づけてみると、同じようなトレンド、ハイライトと影、ネガティブな副作用のウエーブが周期的に繰り返されています。現在版はデジタル編集可能ですが、Web上の実態やワークショップ開業と休廃業、兼業状況を把握するのが難しいです。

クラフトマンMap1987-aCraftsman Map in  Matsumoto 1987

バブルに向かう時期でカントリーライフ志向のクラフトマンが多くなった時代ですが、1985年雑誌等で紹介されていた自営クラフトマンは、全国で112人、1987年松本エリアから50km圏で118工房が活動していました。1985年5月から「クラフトフェアまつもと」が開催されてからいろいろな分野の工芸作家が芽を出し、作家的職人を入れると更に増えます。旭川・東京・松本に集在しています。陶芸工房は把握しきれず伝統工芸産業の盛んな地域はカウントしていません。

クラフトマップ・工芸ワークショップガイドの最新版制作について

 現在では、全国的にクラフト関連人口が増え、あらたなカテゴリーも生まれていますので相当数が存在していると思います。クラフト類似イベントを含めるとNet検索で約600サイト以上あり、穂高・安曇野地域だけでも地図(安曇野スタイル)が出来ていますので、かなりのワークショップ数です。
1987年の頃には、未だ個人クラフトギャラリーやショップはありませんでした。(民芸品店、丸善や松屋のクラフトコーナー・デザインギャラリーや通産省伝統的工芸の展示場も賑わっていました。)現在のクラフトワーク全体をとらえるには、実際の仕事場や作品を把握してリストアップしないと判りません。
専門雑誌も廃刊が増え、工房取材記事を収集するのが難しくなる一方、インターネット上では個人の工房や関連産業も増えていますからPC上での編纂は可能ですが、実態を確認し選別に手間取りそうです。育成・養成機関や素材・工具など関連資材やギャラリーも増えています。この時期、世代交代で移転・廃業が起きていますから、精度を上げた信頼出来るマップ編集・作成には、掲載許諾、訪問・実地確認が必要です。
知的資産の諸権利などクリアーするためには非営利組織の仕事になります。しだいに関連ビジネスも生まれるようになってきた変化や潮目を見ると新しいクラフツステージができているようです。

木とクラフトデザイン 時代背景と変化(松本クラフト推進協会 研究会1987)木とクラフトデザイン時代背景1987

クラフトアイテム・カテゴリーに関する資料

クラフトムーブメント研究関連資料「クラフトマンマップ」

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木の総合学研究 2014 – 2019   「木とクラフトデザイン」

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