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「樹木」タイトルの絵本 翻訳版の改題 「木」のベストブック-7
注目・好感度をあげるためにタイトルを変え、読者に心地よく響く言葉に変換。日本では、木のイメージタイトルが好まれ、同じ繪本でも言語が違うとタイトル変え編集されています。
① 「大きな木のような人」から「植物園のキミコ」へ
「大きな木のような人」Saera et le Botaniste
「Kimiko et le botaniste」
② 子供の「庭」から、少年の「木」にタイトル替え
戦争で爆撃を受け破壊された町の中に軍隊地の鉄条網が張られる。廃墟に葡萄の木が芽を出し、少年は水やりを続け成長して遊び場になりますが、兵士に引き抜き抜かれてしまう。冬を越え、春に芽吹き、葡萄の木が伸び続けて手錠網を覆い隠すようになり、平和の希望をいだく場所に。葡萄の木の生命力・再生を希望の木として描いています。
命の再生、成長、癒やし・平和希求・復活を葡萄の木に託して寄り添うことの大切さを訴えています。歴史上、葡萄は「生命の木」でした。和訳では、少年が主役で葡萄の木の再生ストーリー展開になっています。題名を「庭」より「木」のほうが強いシンボリックな存在イメージを打ち出せるという編集意図が読み取れます。いずれの作品も日本語タイトルに「木」を据えて読者・図書館スタッフへ注目・好感度をあげていますね。
・A Child’s Garden: A Story of Hope
Michael Foreman, Author, Michael Foreman,
Illustrator Candlewick Walker Books Ltd. London 2009 $17.99 (32p)
Hard cover 237x 257x 8.5mm ISBN 978-0-7636-4271-6
「少年の木」マイケル・フォアマン 作・絵 柳田邦男 訳
P. 32 日本語版 岩崎書店 2009/09/10 ¥1,400-
ISBN 978-4-265-06818-0
ハードカバー 260 × 240 x 8.5 mm
樹木と人々のかかわり:絵本に描かれる子供と樹木の姿を未来視点から
日本人の絵本作家が樹木をテーマに創作すると、「木が語る」「木が見つめている」「心の中に根をはる」「木の記憶」「木の思い」など樹木が人と同じように生命時間を過ごすようにとらえている表現が多くなります。この本に登場する植物学研究者は「世界中の木と人々の関係を研究してきた」と書かれてお仲間入りです。研究分野としての総合的なカテゴリーが示唆されています。私は、1985年から「木と人間の関わりを総合的な研究」を実学として活動を続けてきました。その進展は樹木の成長のようにゆっくりですが、展望が開けるところまで来た節目にいます。有限地下資源を使いはたすのがみえている現在、環境・資源を維持し再生循環系エネルギー・エコ素材として木材への回帰シフトが起きています。「経済成長」では、ゴミ環境汚染・資源消費などの副作用・マイナス負荷がなく、厳密な意味で樹木の生長・増殖そのものが発展として計上される「木」への新たな視点・再生循環系の未来志向で参ります。未来の文字には「木」が軸になっているのですから。
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「木」の総合学研究2014 – 2019 「木と人のかかわり」「木」の絵本とタイトル Japan – Culture of Wood, Book Naming with Tree
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