柏木千繪 小高窯・美麻Pottery クラフトフェアベストプロダクト-12 | 幼少から造形環境に育まれ、師匠先達の手仕事の基本を重層に受け継ぐ才能は、目立たずも膨らみ顕れる。正調の果報・端正な作陶は、ゆるぎない評価を集めて。
生家の造形環境に育ち、幼少期にパリで工芸美術の洗礼を受け、彫刻を専攻して造形の世界へ。装飾オブジェではない実際に使うフォルムの美しさを追求する姿勢で親方筋指導を受けつつ、伝承技能の流れを汲み、基本技能を徹底して体得。規範権勢にすり寄らず、出来合いにぶら下がらず、手仕事をくまなく身体記憶し創作に邁進する。
優れた先達に師事することや親方筋を持つ継承の重要性は、先代が集積してきた知識と身のこなし洗練を相対で体得。芸事・音楽界と同様です。時を経れば歴代の影響が作品に滲み出て上質の創作活動が持続するもの。メデイアの誘惑・寄りつきから距離を保ち、売らんかなに走らず、本質を見定め、いたずらに目立とうとはしないスタンスは、現在のクラフト界では極めて重要なモノつくりの在り方です。
実用に美しい端正なフォルムをまとう作品は加飾を抑え
使う人に優しく品位を高め、ほっこり心地良く寄り添う
師匠先達の規範・旋律を遵守して才能の開花を急がない
知性と身体記憶洗練にゆだねて造形女神の手をいただく
創作個性を発揮する才能は、手仕事時間の醸成をくぐり
おおらかでリッチステージへ手練れ卓越の階段をのぼる。
クラフトフェアまつもと2010 – 2014-2015 参加展示 (棚もの他 展示構成:柏木 圭)
2000年クラフトフェア出展から最近の窯出しまで2017早春。クラフトフェア参加出展時は、選別した作品を観賞していただくだけでしたので、制作品の揃う姿はありません。メディアの取材は受けず、そこで呼ばれないのに邪魔しにすることに。窯出し時の撮影実測を掲載します。おおらかなフォルムを生み、基礎力をマスターし確実に創作力を髙めた才能は頭角実力を顕しはじめ、控え目に表通りに現れていました。
窯出しの日 2016 弥生
白磁・青白磁の作品 20160319 (土)窯出しに作品を計測・撮影(全て自然光、演出なし。選別仕分けなく記録)
① 急須ポットTea Pot :フラット蓋つまみ無し つかみやすいクオーターラウンド面取り仕上げ 民藝作陶の古い感覚の蓋は、返すと斜めになり動き、落ち着かない。把手は、オリジナルリーチハンドルとは逆に引いてからつけます。) 口を含めた横幅 215 x 全高 110H mm 464g ロングセラー定番作品
② スタンダード 六寸リム丸皿 径178 x 30Hmm 283g – 313g
③ 猪口型フリーカップ (大きめ)径80 x 74 131g (小さめ)径70 x 62 99g
④フラット皿七寸 径210 x 27Hmm 絣紋ドリッピング 474g
⑤梅干しポット 径 90 x 105Hmm 245g
⑥六寸リム丸皿 線紋 径 178 x 32Hmm 186g
⑦マグカップ 径 88-67 x 84 Hmm 92 x 93Hmm 全幅 110mm 202g – 219g – 248g
⑧猪口型横(中)径82- 65 x 55Hmm 128g
⑨リム深丸皿 六寸:径 175 x 57Hmm 325g
⑩スパイス・コヒーミル 径 127 x 175Hmm 器:直径約126mm 高さ70mm 約600g
スリコギ(柏木 圭作):直径約80mm 高さ98mm 約200g 樹種:山櫻・樺 他
⑪丸小皿四寸・中皿五寸 径119 x 20Hmm 92g 径 152 mm x 28Hmm 199g
⑫猪口 湯飲み 鉢 碗
⑬白磁陶箱「角」蓋 98 x 180 箱 170 x 90 x 45mmH 全高52mmH 926g
⑭白磁壺 蓋径 97 x 190Hmm 径 197mm 1164g メモリアム
⑮入れ子猪口五個組 古伊万里写し (口径・底 x 高さmm) 43 – 30 x 36Hmm 49 x 34 x 42Hmm 55 x 37 x 48Hmm 63 x 43 x 55Hmm 71 x 48 x 60Hmm
美麻製陶所 轆轤作業・天日干し 撮影20160925
小高窯 窯出し 20170224
⑯卵 白磁他 径47 x 62 Hmm 60g – 66g 柏木圭作小厨子に内臓
⑰茶飲み小セット 古代裂袋付き 湯飲み・急須・小皿 湯飲み六客:径66- 32 x 45Hmm 55g 急須:80 x145 x 53Hmm 145g 小皿七枚組み:径 67 x17 Hmm 28g
⑱猪口型湯飲み 大中小 大:径 84mm 171g 中横型:径 84 x 55Hmm 120g 小:径 71mm
冷たく硬質でシャープなイメージの磁器を、ふんわりやわらかな質感に。
⑲花立て 径 61mm x 43g (猪口上乗せ 径 56 x 45Hmm 39g )
⑳切立鉢 径 150 -120 x 50Hmm 300g
㉑盛り鉢 端反りブルーライン 径 144 x 46Hmm 237g – 251g
㉒六寸 丼 アネモネ紋 径 184 – 83 x 83Hmm 550g-258g
㉓7寸丸皿 ブルーライン 径 217-135 x 30 Hmm 500g – 530g
㉔大皿 一尺 298 -78 x 65 Hmm
㉕リム丸皿 七寸・六寸
㉖六寸 スープ皿 径 176 – 120 mm 300g -323g
㉗七寸細リム皿 径 216 x 38Hmm 524g – 532g 565g – 602g 下段は 深型一年使用
㉘五寸 平盛り鉢 口錆 径 153 x 55Hmm 249g -274g
㉙カップ Demitasse 130cc 径 83 x 54 Hmm 幅130mm 147g
Coffe 150cc 径88 x 60 Hmm 幅150mm 159g
Soupe 180cc 径 92 x 67Hmm 幅180mm 195g
㉚把手付スープ・デザート・フルーツ手許皿 偏円105 -113 x 口を含めた横幅143 x 35Hmm 「古唐津モディファイ」
㉛どびん 全高 約220mm 胴回り径 110 ~120mm 口を含めた横幅160 ~170mm 本体高さ 130 ~140mm 重さ 510 ~ 580g 2017 年4月 (Photo. by Kai kashiwagi )
柏木 千繪 略歴
先達 佐藤 阡朗先生とともに
1968 長野県 生まれ
1975 – 79 父親の転勤によりパリ16区に暮らし、ヨーロッパ各地の美術館 博物館を巡る
1976 芹沢銈介パリ展を見て日本の手仕事に開眼する
1993 東京造形大学美術科Ⅱ類( 彫刻)卒
佐藤 阡朗氏 池本 忠義氏 に師事
1999 – 2014 日本民藝館展出品
2000 – 2010 クラフトフェアまつもと 出展参加
2005, 2007 日本民藝館展 奨励賞受賞
2007- 2009 「つくる者たち」 展 ギャラリー江
2007 「白磁」 展 プランテーション 青山店
2009 「 Plain Plates 白磁皿 」 展
2010 「竜巻」展 かぐれ 表参道店
2013 「佐藤阡朗 漆・小高千繪 磁」展 ギャラリー江
2014 クラフトフェア松本 30周年招待参加
「 佐藤阡朗 ・小高千繪 二人展」OUTBOUND 吉祥寺
2016 「柏木圭 柏木千繪 展」 OUTBOUND 吉祥寺
~2014 制作活動に邁進_個展多数
Chie Kashiwagi Personal History
1968 Born in Nagano Prefecture Japan
1975~1979 Lived in Paris
1993 Graduated from Tokyo Zokei University
Study under Senrou Satou (FolikArt) and Tdayoshi Ikemoto(Potteryceramic art)
2000 ~2010 Joined Crafts Fair Matsumoto Japan
2005/07 Encouragment Prize at Japan Folk Craft Museum Tokyo
New Works Exhibition
2007~2009 “Tukurumonotachi”Exhibition Gallery Kou
2007 “Hakuji Exhibition” Plantation Aoyama Art Gallery
2009 “Plain Plates Exhibition” Kagure Omotesando Gallery
2010 “ Tatumaki Exhibition” Kagure Omotesando Gallery
2013 “Senro Sato Urushi and Chie Kodaka Porcelain” Joint Exhibition Gallery Kou
■インメモリアル Mr.koji Kodaka by Chie Kashiwagi
The Designer of GRAND SEIKO
美麻製陶所 MIASA Pottery
399-9101 長野県大町市美麻8004-1 柏木工房内 http://www5d.biglobe.ne.jp/~ikkanjin/miasa_pottery
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木の総合学研究2017 – 2019 – 2024 「クラフトフェアまつもと 陶芸部門ベスト作品−2」「工芸材料楢灰釉薬」「クラフトデザイン創作」