クラフトフェア工芸木工

「木工家 日高英夫作品 遺作展 -2 小物・テーブルウエアー」  端材・落し材、自然素材を全て使いきり 彩る食のアートクラフツ Hidaka Hideo Memorial Exhibition 2018 /クラウドギャラリー CRAFTS HOUSE MUSEUM X Gallery

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

「もったいない。良材は捨てられず、燃やすのは忍びない」こうして素性のよい端材・落としは、しっかりストックされ、ドッサリため込みます。使えると抱えてホコリル有能木工家、整理するにもまた残念で捨てられないない。木工房手仕事のツキモノハイライト小物作品シンプルモダーンをご覧下さい。カトラリーは「Die Kunst des Essens  食の芸術品」 として扱われます。

「端材」は増え続け、手間を喰い、無駄なく使いこなすのは大きな工房制作課題です。高価な家具に比べて購入しやすいクラフト小物・テーブルウエアー。把手・撮み、楔・文具にも御用達。品名 、素材、加工仕上げを記載しました。寸法は不記載、 制作年代は不詳です。

・手提げバスケット

ブナ材曲げ木・オイルフィニッシュ  シェーカースタイル

・オーバル木皿

真樺材・オイルフィニッシュ    日高オリジナル作品  挽き物では出来ない形を可能にした刳り物装置を開発して完成した傑作

・シェーカーボックス

ブナ材 曲げ木・オイルフィニッシュ

・丸皿

真樺・オイルフィニッシュ

・小鉢

真樺・オイルフィニッシュ

・花弁面取り深皿

真樺材・オイルフィニッシュ

汁物鉢・花弁面取り盛り皿

真樺材・オイルフィニッシュ

・四方反り角皿

 真樺材・オイルフィニッシュ

・把手付平盛り皿

 真樺材・オイルフィニッシュ

・フキン掛け

真樺・オイルフィニッシュ

・はじめて出会うスプーン

真樺・鬼胡桃・山桜材

箸・箸置き・杓文字

下拵え アラ取り整形

・木のスプーン・フォーク、ジャム・バタースプレッド、アイススプーン

真樺・鬼胡桃・山桜・楓、白樺・ブナ

・杓文字・飯篦、レンゲ 

ミズナラ・真樺・ブナ・楓材

在りし日の日高英夫は、長期間、中部地方の広葉樹良質材「水目・ミズナラ・ブナ・鬼胡桃・トネリコ」板等を大量のストックしていました。テーブル・椅子に素性のよいソリッド材をふんだんに使い、端材・落としを大事にして小物制作に使いました。

あくまで家具製作が主体で、テーブルウエアーはツキモノとして無駄のない作品造りを続けていました。青年期のギター製作工場でのキャリアから、細部にも丁寧な仕事を反映し、几帳面な性格が表れてきます。

材料ストックは、先行投資で大きな負担でも、出会った時に手当しないと仕事に結びつきません。材料が有れば意欲が生まれ、無理しても購入しますから、山の神は何時も心配を板しますけれど。木工作品の善し悪しは「材料半分、腕前半分」といわれ、素材に支配されます。

材料餞別・購入ストックと「木守り」は、既に制作初期段階の作業に進んでいることを意味しています。オファーが来てから材料を手当するようではお仕舞いです。優れた材料がインスピレーションを奏で、仕事を呼び寄せるものでした。

良質ソリッド材を丁寧に削り出し、マッシブで緻密な仕上げが印象的。ハードウッドの材質感を尊重し、クラフツフェアーなどでは人気がありました。「初めて出会うベビースプーン」は、新生児誕生を祝う、木のスプーンブーム・イニシエーションにも繫がります。売れ筋と感違いしてスプーンをマネスル若いクラフトマンが多くなりましたが、「荒物」といわれ、作家は「ザッカ」になります。あくまで「箸役」、サッカクしてはいけません。

クラフトフェアーまつもと2010年5月

*関連ページ:

 http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/8251

 http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/8251

http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/13533

□撮影協力:カモフォト 加茂一夫  /  Photograph by Kazuo Kamo (Kamo Photo  IP Cameraman 家具、インテリア、デザイン・アート展示物の撮影、絵画・アンチーク等のプロカメラマン)

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木の総合学研究 2018 「木工家日高英夫 小物作品」「シェーカーモダン」

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