「木」の道具・工具ジョイントシステムハンドツールコネクション工具・刃物木工

棒屋の片手斧・大工の両手斧 温故知新|古代から伝わる先端テクノ釿(ちょうな)は、鑿鉋を凌ぐハツリ迅速削り|木目美質から、木香・微細放散物質がでるナグリ削り肌に注目するキュアファーニシングMWW|伝えられない技能、見ることのない、知られない刃物を明らかに|ハンドツールジャパン – 31 

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

鑿・鉋・鋸より素速く、電動工具にはできないチョイ削り。凸凹反り曲がりを整え、部分だけの削り合わせ上等。古代からの伝来手斧は、衰滅失われる寸前。たった一人となった棒屋職二代目、現役ベテラン最古参の正調相伝とともに、最新の知見を次世代ハイインテリジェンスにつなげます。

「両手手斧」 牛殺し柄   1970年頃の都内大工道具店吊るし既製

「片手手斧」 白樫角柄 1980年頃の岐阜県郡上の棒屋手斧

柄据え(嵌め込み)は、口金(ヒツ)に先端ほぞさし。刃研ぎで外し、使い続けると緩くなるので楔入れにするもの。ヒツ先コミのキツサ加減は、抜けないと往生するので、はじめは三分くらいヒツ底から浮かせ、最後は二分ほど見当で入れます。柄据え先ほぞ削り、楔打ちは既製の「吊るし」片手釿は、白樫材を使い、柄の長さは、両手斧では腕長さ約二尺、片手斧では肘の長さ約一尺が使い易い。古代から伝わる先端ジョイントです。楔打ちは、使いだしてから適時に。

熱曲げではないので脂(抗体治癒反応)が斑点状に出る(死班)。柄太さが同じの仕立て。引っ張りワイヤー跡の凹みがつき、更に刃の装着に叩くため樹皮は剥がれる。

牛殺しの木・山曲げ10年 自然の成長を強引に矯正曲げ、伐採後には自然乾燥。軽く握り易い。「牛殺し山曲げ木」は、衝撃を吸収し、疲れない。汗とり握り具合バツグン。古代から、生えたままの柄曲げ木を続けてきたとは知らなかった。日本だけのスペシャル、ツールジャパンセレクション,。

熱曲げ・成型ものは、振り下ろし削りあげる瞬間に微妙にもどる。

鋭利なハツリ刃の微細な動きが引っかかるのでちぎれ切片が飛ぶという。

「握る柄」は、自然林の牛殺し山曲げ木を使う。山曲げ木十年ものは、高価です。既製品・直ぐ使いでは、始めから楔打ち固定で仕込むものが販売されていました。枘据えは、緩むと大怪我が怖いので、楔打ちで固定するほうが安心と思うのは無理はないのです。自分で柄を据えるものであり、木は、戻ろうとする。

山里での自然林縁に生える牛殺しは、細いものを牛の鼻輪に、太くして道具柄にしていました。樹名は、一旦、鼻輪をつけられると死ぬまで外さないから。「牛殺し」とよばれる灌木樹種には、数種あります。いずれも、振動を吸収するしなりがあります。

「古代復元釿」 飛鳥型 (法隆寺再建用 西岡常一棟梁・白鷹幸伯復元)

棒屋職二代目 久保和正の相伝

片手釿・両手釿の見事な手際は、一見簡単そうに見えますが、年季がものをいう手技です。

 

2019年10月 近影

同行取材:マキノウッドワークス牧野泰之(髙山市一之宮クルミ谷)

http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/9478

http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/7419

天乾ソリッド材の切削肌に潜む性能 / プロの木肌感・好感度

 古い絶滅器具種から、好都合の使い回し、思いがけない道具性能を見出すことがあります。小職は、木材オーガニック成分の放散、化成物質吸着など、未知の有望な活用を見出してきました。多くの木工職は、綺麗に削ることが仕事ですが、手押し・自動鉋盤プレーナのまま、手斧ハツリのザックリ、ザラ肌のテクスチャーがいいと感じています。木の味わいが深く、熟成して富裕化するとともに、香り立つ放散が活かせると気がつきました。体の自然を回復するような使い方ができる。

「手仕事の技」を伺う時、身体記憶に入るスイッチON

 斧(おの)・鉞(まさかり)・鉈(なた)、釿(ちょうな 手斧)使い手の現場記録、刃物道具の実削が見当たりません。村の鍛冶屋、工房手仕事から、工場機械量産へ移行して半世紀経ち、気がつかないうちに消えてしまう。身内の伝承や専門職の解説を詳しくまとめています。

そこまで知っているならば「こういうものもあるん」とハイスイッチが入る。聞くほどに身体記憶から次々に深い話題が拡がるエピソード記憶です。実際は、聞き手のレベルや取材側の見識が問われるのです。

資料:釿 ちょうな(手斧)の種類

●既製品アイテム 1955年(昭和30年)

・大工用 両手釿 岩国型 / 西東型 三寸四分 /三寸二分 / 三寸
・棒屋用 片手釿 約二寸
・舟手用(舟大工)三寸 / 二寸八分 / 二寸六分
・奴釿(両面形)三寸四分 / 三寸二分 / 三寸
・臼釿
・特殊(特注)

 この他、数寄屋建築柱の名栗仕上げ(ナグリ)削り専門の薄刃や原木元口の木目・材質を検分するハツリハンマーがあります。原木切り口から樹体の内部を見定めるため、小幅にハツリ、木目の詰み、材色や全体の品質をみる特殊な木口欠き削り。主に突き板業者が木材市土場で検太に使うもの。

釿柄には、竹製・牛殺し曲げ(長さ二尺 / 握り径約一寸)がありました。竹柄は、現在では使われず、民俗資料館に展示されているでしょうか?

手斧の歴史参考資料・ツールベストブック

Adze (古代の手斧)エジプト時代  歴史参考資料・ツールベストブック

「TOOLS」

Egyptian cabinetmakers at work in a tomb in Thebes. 1500 – 1000 BC
Tools Making Things Around the World
p.124 -125
Éditions de La Martinière, Paris 1997
Harry N. Abrams, Inc., NY
ISBN 0-8109 -389 – 5
Contents
Defining Tools 8
Wood 46
Stone 126
Agriculture 176
Textiles 232
Metal 260
Leather 304
The Future 316
Proverbs 342

 

「AFRICA」 The Art of a Continent

Prestel Verlag, Munich・London ・NY 1999
ISBN 3- 7913 – 2004 – 1 P. 597 245 x 300 x 40T mm
Edited by Tom Phillips

・Ancient Egypt c. 1200BC

・Egypt late 25th Dynasty – early 26th Dynasty, 670 -650BC

1 ANCIENT EGYPT AND NUBIA
2 EASTERN AFRICA
3 SOUTHERN AFRICA
4 CENTRAL AFRICA
5 WEST AFRICA AND GUINEA COAST
6 SAHEL AND SAVANNA
7 NORTHERN AFRICA
Appendix

Editor: Tom Phillips
Publication dates: Hardback 19th October 1995. Softback 1st March 1999.
Publisher: Prestel
English and German Editions
ISBN-10: 3791320041
ISBN-13: 978-3791320045

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木の総合学 2020 「釿・手斧 実削現場からの相伝」「古代の先端ジョイントテクノロジー」「ハンドツールジャパン」「エジプト、古代飛鳥型歴史資料」「棒屋・堅木木工」「木香・微細放散物質と刃物切削肌グレード」

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