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キハダ樹体の抗菌抗体・材色を生成する芯央基低部中枢をつきとめる|生薬キハダ内皮剥ぎから一年目の株・根元の抗菌バイタルサイン| 森一番のファーマシー「キハダ」の見えない生命維持力を明らかに|メディカルウッド考-続 Insight 木の内科-75

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

昨年八月のキハダ内皮剥ぎに続き、成長肥大に伴うキハダ生薬成分の分泌や見えない抗菌抗体・材色の動きを明らかにします。メディカルウッドワークスの新領域を担う薬理成分は、どのような組織で造り出され、結合細胞から木理・枝節へ供給しているのか。
損傷・ダメージが絶命極限となる立木伐採後の株・根元伐り。樹体内部のリアルな生命維持組織中枢を捉えました。

① 生薬漢方原料・染料となる 黄檗キハダ内皮剥ぎ 2019年 8月2日

(山採り作業:内川林業内川利喜夫他 2名による)
●前稿 / 「夏のキハダ樹皮剥がし・薬用樹のフィールドワーク2019 |抗菌・抗体性生物マテリアル |メディカルウッドワーク イニシャティブ  Insight 木の内科-50 」     http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/26472

●「木の医薬・天然染料・工藝素材につかわれる有用樹木「キハダ」 樹体内に強い抗菌性をもつメディカルツリーは森の優良ファーマシー Insight 木の内科-32」http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/19562

② 伐採後一年経過の株・根元伐り 2020年 7月31日

    

損傷・ダメージ部の治癒、抗菌・抗体の動き、材色の変化を診る小職の単独作業となりました。
伐採現場は急斜面で根掘りには作業が捗り、株・根伐りは広く深く掘削出来ませんが重要な芯央基低部分は想定したように綺麗にカット。株塊は、重いので大事に抱いて山を下り、三時間の斜面作業から無事帰還しました。

伐採され、一年間の野ざらし。生命維持は激しいものでも黴は付かず、樹皮は途中まで腐り、赤い死班のバイタルサインが出ています。

③ 伐り株・根元のトリミング_内科的アプローチ

外皮損傷・ダメージ部への治癒、抗菌・抗体アクション

内皮分泌ベルベリン成分を含む淡黄色辺材部ガード層を突き破り、侵入する黒腐朽菌を阻止する芯央材色ジクザクデフェンス、逆Mバリアが鮮明です。抗菌制止力は、相手を攻撃して皆滅するほどではありません。囲み、ひたすら専守防衛です。

広葉樹の材色分泌組織は、株・根元芯央基低部にあり、幹・枝・根系へ供給されます。

芯央基底部と周縁の異形組織

抗菌・抗体・材色成分の生成と分泌・伝達経路が材色の動きから見えます。
基低部に集まる特異な形の周縁組織は軟らかく、結合組織から伝達され、さらに細胞壁や環孔をすり抜け、直接供給する複雑な動ぎもしています。芯央材色を蓄積する広葉樹では、材色の生成源は株根元にあり、統括していると思われる部分は芯央基低部に配置されているようです。結合組織から判断するのですが、どれかわかりますか?

生命維持物質や抗体成分を造り出す部分とソース_中間体を蓄積する仕組みや移動経路、連関する結合組織、分泌成分や相互の役割りなど、生物装置としてでかなり高等な機能を合わせもつ細胞構造体の働きをもっていることが次第に明らかになります。材色の移動で分泌経路が見え、抗体・治癒から生命維持の仕組みがイメージが浮かんできました。

空隙ダーク部分は、ケミカル物質の生成変換器官に見えます。

この集合組織はレアーで軟質。直ぐに乾燥しはじめ、陥没して臓器のようなイメージです。

 

芯央基底部中枢の在処 : 外皮が途切れる位置から下方へ約20cmに空隙割れ目を囲む異形の組織が集まり、中枢を形成しています。

 

④ 梅雨時の黄葉 途中落葉は内皮肥大時の色素成分供給

内皮黄色薬理成分(生薬ベルベリン)葉からの抗体成分吸収のため葉枯れ落葉が見られました。

 

内皮剥ぎの当日、小職は伐採・玉切りはしませんでしたが、樹齢87年、目摘み、杉の人工林地での肥大成長は限界です。苦痛を与えましたが、木の内科には得がたい貴重な知見をいただき、貴重なフィールドワークとなりました。

芯央材色と微細放散成分の究明には、費用のやりくりだけでなく、リアルサンプルの取得に数年がかかります。鬼クルミやキハダは、土壌根系まで抗菌・除菌力を発揮しているので、根周り、周縁部は汚濁がなく整地されている。粒度が地下耕作しているような気配。思いがけない生物機能を察知する体験もします。生育地の確認から所有者の許諾、現場確認まで度々の山行き。作業の機材の準備を経て、現場キコリ杣作業に入ります。材利用目的の伐期は、冬の新月闇夜の日。抗菌・抗体作用の動きは、肥大成長が活発な春夏を選びます。

樹種による差異、共通する組織や形態がわかるとネーミングは楽に造語できます。斜面に張りつき、根掘り_株伐り基低部をカットするのは、土や細石を咬み、木樵杣職は頼まれても敬遠。鋸・切断ツールは、直ぐに痛んでしまい、かなりの重労働。離れていては手触り感触や瞬間の重要部分を見落とします。微細な変化を捉えるには、伐採からトリミング、カメラワーク全てを人任せに出来ないのです。

■訃報


内川林業親方「内川利喜夫」  2020年5月 逝去 享年82才
小職は、二年間、安曇野明科地域の里山作業現場で多くの貴重な教示を受けました。今春、「ちいさな環境講座・キノコ菌打ち」地元明科町小学校屋外体験学習担当時間に倒れました。

櫟撲樕樹皮・キハダ内皮剥ぎ、ストーブ薪・キノコ榾木(ホダキ)の生産等、70年間働きずくめでした。
一昨年から、里山作業時間に加わり、技能の解説や身体記憶を聞かせていただきました。現場作業のご指導を深く感謝しています。櫟・コナラ・キハダ生薬の採取など、里山フィールドワーク記録をまとめます。

この冬、松本平の薪ストーブは焚き物がなくて困ります。年間で約20,000 束を納めていましたから 500所帯 がブルブル震える勘定ですね。

有り難い、素晴らしい先達のお一人でした。

 

ⓒ2020 , Kurayuki Abe

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木の総合学研究 2020 「キハダ天然樹内皮伝統生藥採取後の伐り株・根元の治癒・抗菌_抗体活動」「キハダ芯央材色・抗菌_抗体の生成供給、株・根元基低部の樹体中枢を明らかに」

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