「好感度自然素材」「木」の神秘不思議「木識・木学」木の内科木香樹木調査生命構造と機能

針葉樹香木類コメツガの枝元・入節「バルブ細胞」の動き_養分・抗体の取り込み調節と冬目肥大・年輪を造りだす。|Valve cell works in absorption of nutrient and defensive substances from branch base into knot and core. Insights of conifer KOMETSUGA|見えない生命維持の仕組みを明らかに 木の内科 – 94

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

伐採直後、木理はハッキリ見えないのですが、数ヶ月経過すると内部組織が鮮明に現れてきます。枝元からの養分・抗体の取り込みや入節先端部から芯央に吸収され、冬目に入る様子がくっきりわかります。

 針葉樹は、枝元に養分や抗体の取り込み調整する要所機能を造り出しています。このバルブ細胞は枝元芯下層に現れ、入節の先端や対向ツインで吸収され、冬目に回って蓄積し、肥大成長の年輪層を形成します。

 

枝元は、肥大成長を続ける重要な部位ですから、立ち木の頭をちょん切ることは、成長力や抗体の循環を抑えてしまうダメージが非常に大きいのです。樹命が急激に弱まり、次第に辺材部から腐り出します。

 

入節先端からの発出_取り込み接点_滲みながら吸収される様子が見えます。

節入り材は、木香・抗体分泌物・樹脂が蓄積されており、微細放散による防黴や香気効果も実感できます。針葉樹材は、節入り部分に重要な生命維持力が蓄積されています。欠点材料という教科は間違いでした。 栂材は、微香で他の香料の邪魔をしないため増量材に使われいています。脂分が多く、肥大成長の源であり、生命維持中枢です。

 

コメツガ原木サンプル材の記録

 

樹齢44年 産出地:長野県安曇野市_2022年4月

コメツガ大径木 270年生_入節バルブ細胞

 

枯れはじめ 氏子伐採木 2009年5月(松本市入山辺 柴宮 )

 

コメツガ樹皮:タンニンを多く含有し、染料に使われました。

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 栂 関東ではツガ 関西ではトガ

 

和漢三才図彙巻第八十二 香木類(江戸後期正徳二年1712)

湿気_水分に耐性があり建築材などに多く使われてきました。土佐・信州が主産地でしたが自然林は皆伐されてしまい、貴重な天然樹種です。

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木の総合学研究2022 「コメツガの養分・抗体吸収_肥大成長_防御」「自然物の抗体・抗菌・防衛生成分の発出・分泌・給配」

 

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