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大和合神社の「お舟祭り」古代の祖型を継承してきた降神真木_松の祀事 入山辺村-木の祭り・船体構造ジョイント(再掲)
山里のお舟祭り_毎年4月29日に舟形に松の神木を立てて、舟形御輿を担ぐ祭礼神事が行われています。
大型の船体を組立て、船上に熊出・箒を持つ翁・媼の人形が乗る神仙古事を曳いています。
所在地:松本市大字入山辺大和合地区
緑の杉木立に青空が抜け、紅白の布で形作られた舟は素朴で、カラーコントラストがとても美しく,諏訪大社の祖型をそのまま継承しています。中央にご神体の若松を建て、媼・翁の人形が乗っています。
他の地区のお舟はすべて山車構造になりました。車輪がついている曳航型ですが、このお舟は氏子が担いで境内を回り奉納する昔の姿をとどめ、7年ごとの御柱祭りも行われており、諏訪地区の旧勢力圏であった時代の文化が息づいています。
お舟の構造体は,全て分解てして毎年組み立すため、荒縄・麻ロープ(条材)と檜角材枘組みのジョイントシステムで制作されています。
舟縁は、葉付き竹を束ね曲げて柱に取り付け、船体を紅白の布をかけて仕上げます。諏訪社の「立ち梶」紋章が正調の印し_祭礼神事に使われてきました。 2000年5月 実測図を完成
里山辺薄川沿いにある須々岐水神社にも、お舟祭りがあります。大和合には、鎌打ち「お舟」祖型があり、山部にはお舟祭り、御柱鎌打ち、海道地名が残り、「須々岐水神」珠洲からやってきた(海)の神社ヤシロであるという舟を担ぐ祭事のルーツが見えてきました。舟が山に登るわけは、古代史の伝承です。
集落から市中へ移転する人もあり、若手の担ぎ手が次第に少なくなります。高齢化して次第に境内巡航が難しくなりました。
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木の総合学研究 2023 「大和合神社のお舟祭り」