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燦サン然と輝く名工千代鶴貞秀の鉋刃_献納された最高品位マスターブレードの変幻精彩|The absolute KANNA Blade by CHIYOTURU SADAHIDE ,shining an extroverted aesthetics _ the master piece of brilliant spectrum.|刃鋼・美質を極めた完成度「鉋刃装考」 ハンドツールジャパン – 67
「千代鶴」作風が風靡した時代_二代目貞秀鉋刃傑作には、輝く鉋刃に夕陽の光彩を命名した 別格の作品が揃い並びました。唯一、自銘を刻むのは、究極の技・完成度を象徴した売り物ではない別格の傑作_自然光で白銀・プラチナ・黄金夕陽色へ輝きだします。
隣は「雲海」雅銘 宮本雅夫作
真昼の「夕映え」黄金色の輝き_厳冬期1月2日 昼下がりの自然光で撮影
裏スキ部分の「霧モヤ」は微細絶妙な銑がけ効果_厳冬期自然光の角度や陽ざしにより、色調が刻々変幻していきます。
頭カシラ縁は、銑・鑢掛け重層_中央刻印あたりには赤身が顕れます。自然光撮影
刃表_鍍金銅下
裏スキから上端にかかると頭カシラをソギ、微細うねり打刻面が乱反射を起こして耀き、濃淡の起伏が界面になる効果と端整な仕上りにまとめています。ABE2015/01/25
貞秀連作には、「淡路の夕凪」「古都の夕霧」「比良之夕映」他 胡蝶之舞 等、連作がありました。「夕焼け」の陽光をイメージさせるのですが、「焼けない」縁起をかついだのでしょう。
「これぞ千代鶴貞秀」
この貞秀銘は、当時、三木の黒田政右衛門商店に献納されたもの。到達した最高度の作品は、唯一自銘を鏨り、お店に献納して外向的に魅せるのも職人気質のなせる技_圧倒的な手仕事です。極めつきの出来映えでした。
自然光で輝きが変幻する芸術品にまで高めた鉋刃は、産地金物問屋から販売され、多くの大工職の手に渡り、鍛造鉋の最高峰として名工達人の時代を牽引したのです。
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「鉋刃装考」
鉋は、木工のシンボル的な切削道具です。
はじめは、刃鋼の鍛錬・研磨で使い手が柄付けや台打ちをして使いこなすものでした。 古来、鍛造鍛冶職は、農工具から武具刀劍まで様々な刃物道具を制作してきましたが、需要がたかまると専門職が現れます。その火造り・手工技術は高度経済成長期から工業生産品に席捲されて、手仕事の鍛造は衰退していきます。
敗戦後には、廃刀により鑿鉋鍛冶へと制作品目が移り、大工道具界に刀劍技術が移入され、名工による「銘打ち・刃装」が始まります。
木工刃物に制作銘を打つのは、販売問屋制度とともにはじまり、明治中期以降に産地制度が固まり、昭和の高度成長期に電動工具が広まると鋸鑿鉋の手工具が減小します。産地問屋取引の流通支配から鍛冶職自前の商標での製造販売が進み、商い縛りが無くなる1970年代_比較的最近の流れです。
電動工具の発達により、問屋小売り方式の下請け職人制度から離れ、洗練された技術力と高品質の創作で活躍できる自由な時代に入りましたが、手工具の需要は限られています。作銘を刻み、丁寧に仕上げる「刃装」は、独自の作風を表現でき、使い手に品質を保証し、製作・販売上の重要な要素となりました。
この白銀_プラチナ_黄金・夕陽_鋼鉄色へと輝き動く自然光の乱反射は、宝飾技術に活かせますから、素地・鍍金の金属組成を明らかにしたいと考えます。現在では、X線光電子、電子プローブ、電界放射走査電子顕微鏡、飛行時間型二次イオン質量分析による表面金属組成を明らかにすることが可能になります。なんと、原子一個づつを拾えるのです。
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木の総合学研究 2024 「鉋鍛冶名工千代鶴貞秀の最高作品」「鍛造金属工芸の光彩技術」「鉋刃装の時代」