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数百年間、木地師に伝わるアオハダ極薄樹皮木の「縞シマ削り」均質稠密材質が割れない独特の丸木自然乾燥法|The woodturner’s unique natural seasoning of AOHADA stripped off bark_ Ultra-thin bark and dense wood, handed down for hundreds of years.|師事相伝の養生・下拵え_束の間の手仕事を明らかに 木の内科 ー120
アオハダ(モチの木科)樹皮は極薄く、ひっかくと緑色の内皮が現れ、傷を治癒するのも速いタフネス。
辺材白太と芯央が不明瞭で稠密な白木の代表格_純白清潔な「モチ」肌の木は、数種類あります。
極薄樹皮木の見えない抗体分泌・樹皮再生修復力
樹皮が極めて薄く、内皮は緑色で虫喰いを防御し、白木地の部は抗体分泌・酸化反応色変もわずかで耐性そのものが高い樹性です。研究記録はなく、樹名もしらずに伐採し「その他の雑木」扱いでした。まとまった商材にならず地元材を木地師の所へ運び込む地域活用材です。木香は、微細で放散は感じませんが、昆虫・黴び菌類が入り込まない強い防御力をもつ樹性とみえます。縦縞に樹皮を削ると水分が抜けるという、特異な材質安定も明らかに出来そうです。
20世紀末までは、自然林伐採木に混じり轆轤材に撰別されていましたが、近年、山里ではすっかり見掛けなくなりました。樹木は動かないので、喬木やランドマークには気がつきますが、その他の雑木類潅木の消滅は見えません。林床の下刈りで、自然林の繁殖実生幼生木が伐られてしまうことが多くなり、アオハダを知る人は高齢の木樵だけになりました。
南部系こけし工人のアオハダ縞削り_丸木乾燥
アオハダ材やコシアブラ(コサンバラ)は、「かしおしみ」するほどの全国一の良質材でした。この優良木は、こけし轆轤細工に最適な材質で滑らかに美しく仕上がり、独特の材料乾燥法をとります。
アオハダの扱いは、 1992年、木地師南部系工人 佐藤一夫・花巻市東町 と 2014年 上州沼田の轆轤師 一倉 忠さんが行う材料の扱い方について教示をうけました。
材質を感知識別できるのは、親方の手先を見て習い、扱い方を何気なく教わり覚えこみ、重さや樹皮の感触の違いなど多くの材料を使うことで一生涯忘れないものとなります。
この樹皮を縦縞に削るという意表をつく独特のテクニックは、材料の状態を見るだけでなく、養生や粗取り後の工程を左右します。削り幅や地肌の出し具合は、学校教科で教えられないのです。
アオハダ・かしおしみ材の木地玩具「お茶道具」
一倉 忠 作
白木地で旋削加工性が抜群、清潔で緻密な木肌が好まれ、玩具・小物製作に使われていました。抗菌性を知って箆ヘラに使い別名「へらの木」
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「アオハダ」の地方樹木名 101 種
あおき あおべら あおば いたぎ なつしょうご なつなめ くまのり
こげき こさばら さいご しらき しろこ しろき たご へら 等
九州 四国 中部 東北 全国産出材で身近な有用喬木でした。
(S;日本植物方言集集成 八坂書房)
極薄樹皮青肌木「吊り花の木」
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木の総合学研究2024 「アオハダ極薄樹皮木の扱い」「アオハダ白木の見えない抗菌・抗体分泌・防御治癒力」
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