「木の大学講座」開講メッーセージ 1986 から総合学域へ 2022|A message of the comprehensive study between Tree and Wood 1986 – 2022 (再掲)木」と人間の関わりは、森林破壊を続け、資源を使い果たし、生存基盤までも危うい方向へ突き進みます。樹木から離れては、生き続けられません。
20世紀末は、大きな社会・経済・産業変化_環境・資源の枯渇_気象変動や災害が多くなり、現在では、地球生命の存続があやぶまれるようになりました。
グローバル化の行き着いた矢先には、ウイルス感染に続いて戦争まで起こされ、天然資源争奪・「COP26 気候変動枠組条約締約国会議 2030年森林伐採停止」の前にウッドショックが再来して、戦争まで始まり、深刻な問題がせまります_空気や水のように、無くなるまで意識されないまま。
高度工業化社会が進み、自然環境が破壊され、資源・環境が激変する様子を熟慮して、1985年にデザイン分野から「木の大学講座」を日本デザイン学会家具木工部会の数人の若手メンバーで始めました。そのメッセージと関連コンテンツを再掲します。
■ 開講のメッセージ:
有史以来、人間は、あらゆる生活・産業に「木」を利用し生存を維持して文化を発展させてきました。しかし、20世紀後半の石油文明・高度工業化社会の現出により、かつて人類が体験し得なかった化学物質や電子機器等の電磁波・放射光線をあび、無機質合成材料・人工環境に囲まれて居住する時代となりました。生体としての人間の基本的生理機能・形質は、古代より変わりませんが、自然環境及び資源、社会構造・生態面でさまざまな影響・変容がおきはじめているようです。
「木」は、日常、空気のように特別意識されることは少なく、数例を除くと、安全・無害が定性であります。木材や緑に拒絶反応を示す人はいないでしょう。もし、大気や水の生命循環の中枢・バックアップ機能をになっている樹がなくなれば、鳥や獣の動物・微生物類は消滅してしまいます。また、人間が増殖・再生産できる唯一の高度利用資源・有用素材です。「木」の事業は、物性のみならず精神・文化面でさまざまな様相をもち、産業技術から教育・学問・芸術・行政などの諸領域に深く結びついていきました。地球生命圏の視座から、「木」と人間のかかわりを総合的に考究し、「木」の総合学を構築することは、未来デザインのひとつの重要な手がかりとなると思われます。
「木の大学」構想を具体化するにあたり、各分野の優れた研究者・専門家を迎え、横断学問的に科目を選択し、講座を実現するはこびとなりました。
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生命維持基盤である森林の保全や樹木の重要性は、気象変動リスクだけでなく、循環する生命資源として世界規模で叫ばれています。「樹」か「木材」へと変わる内部の様々な変化は、「木の内科」の領域ですが、専門分野や学会はなく、まだ未知のことばかりです。
既に明らかになっている、ウイルスが長居できない木材表面は、人知の及ばない領域ですが、自然物に備わる抗菌・抗体の仕組みにも注目しています。
■ 関心の強い科目や研究テーマは、編集が続きます。
多くの関連する事象を総合学域として取り込み、新しい知見や伝承を繋げ、困難な課題のソリューションに繋げていくこともできるでしょう。現状では、「SDGs 持続的生長システム」は希望的なイメージであり、多くの課題からも森林系や木材関連ミステル産業の実情は深刻な状態に見えてきました。
■「木の総合学」関連コンテンツ:
「木の大学講座」科目など
http://kurayuki.abeshoten.jp/produce/ki-no-daigaku
・「木の総合学域」を取り込む森林系高等専門校設立構想アプローチ|
http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/29561
・卒業したら学校おさらばではない「森林系大学」への世紀末アプローチ|木の総合学域- 職能」を取り込む高等専門校の設立準備提案の骨子 1996
http://kurayuki.abeshoten.jp/blog/29428
生命維持基盤である森林の保全や樹木の重要性は、気象変動リスクだけでなく、循環する生命資源として世界規模で叫ばれています。「樹」か「木材」へと変わる内部の様々な変化は、「木の内科」の領域ですがまだ未知のことばかりです。
多くの関連するものを総合学域として取り込み、新しい知見や伝承を繋げ、困難な課題のソリューションへ繋げていくこともできるでしょう。現状では、「SDGs 持続的生長システム」は希望的なイメージであり、更に多くの課題からも、消滅する森林系や木材関連ミステル産業の実情は、深刻な未来に見えてきました。
English
In the beginning …
Since the beginning of human history, we have used ”wood” in every facet of our lives and industrial activities, insuring our existence and developing our culture.
In the latter half of the 20th century, petroleum products made a new base for civilization and high technology society brought a new life-style wherein we are today surrounded by artificial environments created from inorganic composite materials, and wherein we are also continuously exposed to and bombarded by electromagnetic waves and light emissions produced by electronic equipment and objects made from these new synthetic materials, a situation never before experienced by Man.
Although basic human physiological functions and characteristics have not changed since ancient times, nevertheless, a wide range of influences and changes have appeared in the natural environment and its resources, and in our social structures and biological fields.
Unlike air, wood does not specially feature in our daily lives. With the exception of a few varieties, wood is normally accepted as being ”safe” and ”harmless” − and certainly, no-one would raise logical objections against wooden materials or the greenery of Nature itself.
WIthout trees, which are both the main and back-up support systems for our planet’s atmospheric and water cycles, all life-forms − both large and small - from the largest animal to the most minute micro-organism, would disappear.
Trees are also the most useful and indeed, the only resource material which Man is able to increase and reproduce.
Wood has traditionally played a key role in both our spiritual and cultural lives. including industrial technology, education, research, art and even political administration.
From the viewpoint of the Earth’s life-cycle, therefore, global study of the relationship between wood and Man and the establishment of an integrated study of wood represents an important step to future design.
In bringing the “Wood University” plan to its practical stage, we invited first class researchers and specialists from many fields and transversally selected the subjects for their lectures.
With the opening of the “Wood University,” we wish to request as many people as possible for their participation and support. in May,1986.
現在は、ウイルス感染などの規制で講座開講は大変困難ですので、好転する時期を待ちます。
ⓒ2022 , Kurayuki Abe
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木の総合学研究2022 「木の総合学域へのアプローチ」「講座開講の目的と教科資料」