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「際鉋」の左右刃口・刃研ぎは、微妙なシンメトリー|刃口を指先で押さえつつ逆目には右際「返し削り」_使い分ける「ヒナ際」| The KIWA hand planes「 Left and Right 」used against interlocked or biased wood grain.|日本台鉋系統の際モノ_続 ハンドツールジャパン – 41

阿部蔵之|木とジョイントの専門家

左右際鉋のペア_力のかかり具合や刃先研ぎは複雑で、圧倒的に左型が使い易く、主役です。刃切れを優先する実際のカットライン・刃口は、わずかに逆対称形にならない。

際鉋左右型の違いによる切削_左型が主役

 際鉋刃は、寝かせた鋭い刃尖端が材面を突き進み、切り裂くと同時に、斜め研ぎで刃厚が薄い部分が浮くようになります。刃元に指先を差し当て、斜め刃口を意識しながら押さえ削り。刃先の微妙な切れ味を感じ取り、丁寧に研ぎ合わせる。

      

 

・左型は、指差し込み削り    ・右型は、逆目返し削り用

「ヒナ際_一寸〜八分」 1枚刃・2枚刃

⑤ヒナ際鉋 銘:「青山」横山 勉作 刃幅:一寸一分

刃幅33mm 左二枚刃 右一枚刃 /左右合わせ 八分勾配 刃先角28° 左台:本赤樫追柾 右台:赤樫板目柾取り

■寸法:左:長さ168mm x 幅47mm x 高さ26mm  筋違い16°     右:長さ159mm x 幅47mm x 高さ24mm  筋違い18°

 台付つき重量:左282g 右240g   G 重心:左刃口上8.0mm  右 :刃口中心

本刃研ぎ_台入れ:青山カンナ店青山駿一 1990年制作    左 1.6p /右   1.0p

 

⑥ヒナ際鉋 銘:「も作」 神田規久夫作 左右合わせ  7分勾配 刃幅:一寸一分 31mm

一枚刃 /左右合わせ 刃先角28° 左台:本赤樫追柾 右台:赤樫板目柾取り ■寸法:左:縦\長さ154mm x 幅46mm x 高さ24mm  筋違い16°    右:長さ152mm x 幅46mm x 高さ24mm    筋違い:18

 台付つき重量:左211g 右209g   G 重心:左刃口から2.5mm    右:刃口から上3mm

本刃研ぎ_台入れ:青山カンナ店青山駿一 1994年制作    左 2.0p /右    2.0p

※ 際鉋サイズには、大中小という呼び方ではなく、刃幅寸五から一寸二分上を「普通」。一寸以下は、小さめ「雛ヒナ」の区別です。

 

→ 次稿に続きます— to be  continued.

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木の総合学研究  2021   「20世紀末まで継承された際鉋・ヒメ際 究極の研ぎ削りの実際モデルを明らかに」「鉋鍛造火造りと刃入れ鉋台打ち名工のコラボレーション」

 

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